ごきげんさまです。

10年ほど前の話、夫と二人、毎日がむしゃらに働いていました。それでも映画を年間120本見たことがあります。

 

仕事が終わるのが21時過ぎ、それから映画館に向かいます。二人で見ると割引になるという特典に釣られてというのもあったのですが、2時間ほど没頭できるというのも良かったと思ってます。

 

仕事のことも忘れて、夢中で見る、次は何を見ようか、時間をあれこれ工夫して捻出。休みの日には、3つの映画館を梯子して5本くらい見たこともあった。今では懐かしい思い出です。

 

本当のところは、家にいたくない。今になって思えば現実逃避の最たるものだったのですが・・・。お恥ずかしい。

 

さて、120本も1年間で見た結果は、「映画はもういい、見なくても大丈夫」という気持ちになったのです。大画面で見る迫力はあっても、実物には敵わない。素晴らしいストーリーであっても、結局は脚本ありき。予告が素晴らしくても映画が素晴らしいとは限らない。ちょっと冷めてしまったのですね。もちろん素晴らしい俳優の演技、映像美、音楽、ダンスは好きでしたが、しばらく見に行くことはなかったですね。

 

夫が亡くなってから、再び映画館へ足を運ぶようになって、じっくり味わうという見方も良いと思うようになりました。

 

十分味わうと、しばらくは時間を空けても良いのですね、熟成期間ってことで。リヒトでの3週間はそんな時間だったように思います。