こんにちは。
飯沼由美子です。
9月はじめに、卵巣嚢腫の手術をしました。
記録として綴っていきます。
前回のブログ(手術という体験~カラダを通して見えたこと⑥)の続きです。
術後2日目の朝。
まだ動くとおなかに響くのでソロリソロリと起き上がり、
ゆっくり歩いてトイレに。
なんとなく病人気分が抜けない感じだけど、まあ仕方ないか・・・
と思いながらふと鏡を見たときに、
「あ、もう終わったな」
と、ピン!と感じました。
入院・手術という今回の体験を通して、今するべき学びは終わったんだ。
そんな感覚があり、
その瞬間、パっと気分が切り替わりました。
そしてその瞬間から、
病人という意識が消え、
以前の顔に戻りました。
カラダに力が戻り、
よたよたと歩いていたのが、
すたすたという感じになりました^^
もちろんまだ、完全に元の通りというわけではありませんが、
カラダの感覚が一瞬で切り替わった、というのは面白い体験でした。
今回の入院に際して、一番テンションが下がったのが、
ネイルをオフすること
メイクできないこと
髪も巻けないこと
パジャマで一日過ごすこと
でした( ;∀;)
病人なら当たり前でしょう~!ということだけど、
それがぜ~んぶ、恥ずかしかった。
特に足のネイルもせずに、サンダル履くのはイヤ~。
シミそばかすが気になって、
スッピンのカオではだれにも会いたくないのに、
メイク禁止(当たり前ですけどね(^-^;)なんてイヤだ~。
髪も洗いっぱなしのボサボサなんてイヤだし、
パジャマで院内をうろうろするのもイヤすぎる( ;∀;)
実際そんなことは気にしていられないのだけど、
一切の「装い」を剥がされることはわたしにとって、
すごく恥ずかしいこと、でした( ;∀;)
でもあの「終わったな」と感じた瞬間。
鏡に映った、スッピンの自分の顔が、病人の顔からもとに戻ったと感じた、そのとき。
ああ、きれいじゃん。
って、思ったんです。
なにか、スッキリとして。
シミもそばかすもそのままで、すとんと受け入れられた。
今まであんなに、隠したかったのに。
ああ、やっと。
やっとわたしは、一切の「装い」を剥がされた、このままの私を受け入れられた。
愛おしいと思えた。
ちょっと大げさかもしれないけど、
そんな感じすらしました。
そのあと、少しの抵抗はあったけれど、
パジャマで、院内のコンビニまで行ってみました。
一応、きれいな色で、着心地のよいものを新調しておいたとはいえ、
パジャマで人前に出るなんて、
絶対しなかった、出来なかったこと。
でもその自分を許したし、受け入れられた。
もちろん、入院患者さんなら当たり前のことで、
周りも温かく接してくださったし、受け入れてくださった。
とても小さなことだけど、
そんな体験が、私の心の中にあった小さな氷を溶かしてくれました。
これから恥をかきますよ、とmanaさんに言われたことが
本当に腑に落ちた。
今、また元の生活に戻ってメイクをするとき、
以前のように、「隠すために」ではなくて、
「大好きな自分に、楽しんでメイクをしてあげる」
そんな感じがしています^^
周りの目を気にしたり
隠したり。
そんな自分が溶かされて、
全て、楽しむために♪
そしたら、心がとても軽くなりました。
今まで、子どものころからず~っと感じていた、
心の中にある重い鉄のかたまりのようなものが、
す~っと溶けてなくなった。
今回の入院・手術という体験を通して摘出されたのは
卵巣の腫瘍だけではなく、
これまで長い間わたしが着けていた、
心の鎧もすべて、一緒に剥ぎ取ってくれたような気がします^^
そしてそれこそが、
今回本当に、一番ありがたい体験だったと思っています。
人生に無駄なことはなにもない^^
すべてに、感謝です♪