魔法のビーズ

その日、

次女はテンション高く、園バスから降りてきた。

幼稚園で何かいいことでもあった？

次女は真っ先に私に言った。

そういって見せてくれたのは・・・これ。

魔法のビーズ？

どうもこの魔法のビーズのことで頭がいっぱいの様子。

そう言うと、家まで猛ダッシュで駆けだした。

家に着くと、テキパキと制服を脱いで、手洗いうがいを済ませ

（この速さはまさにマジック？）

次女は、魔法のビーズを片手に興奮気味に言ったわ。

しばらく迷った末・・・閃いた？

目をキラキラさせて、私を見てる。

私は・・・

軽いプレッシャーを感じながら身構えていた。

ここは大人として可能な限り協力し、

なんとかその夢、叶えてあげなければ！！ね？

さぁ、なんとくるの？（ビクビク）

ついに次女は言ったわ！

ちょ、ちょっと～～

母、大ピーーンチ！！！

そんな母とは対照的に次女は目を輝かせて私を見てる・・・。

美人ってば・・・こ、こんな感じ？

ま、まずいのか？　

　

まずいのは確かだった。

見る見る次女の顔が曇り始めていくじゃないの！

そして、呟いたわよ。

ローラ？

そう言えば、テレビで見るたび言ってるわ。

わかった！　ローラでしょ？

（↑わかってない・・・？）

やっぱり納得いかないって？

わかったって！　ローラといえばやっぱりこれね？

あら・・・・・・？　

シーンと静まり返った部屋に

コトン・・・・・・・・・

魔法のビーズが床に転がる音が響いた・・・。

そう言うと、肩を落として去って行った・・・

うぅ・・・辛いのは、こっちの方よ！！

Yちゃ～ん！！！

この魔法のビーズ、魔力がなくなっちゃったみたいよ～。

魔法、全然きかないんだってさ～。号泣

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子供って可愛いなと思う反面、正直で残酷だと思う。優しいウソくらいつけないのか？ううん、ウソがつけないからステキなんだけど、でも、時として母はすごく傷つくことがあるわ～