読書記録 その166

 

読んだ本、感想を紹介する読書記録シリーズ。

ペリネイタルロス・グリーフケア・メンタルヘルス

仕事、子育てについて など

『働く天使ママ』としての学び。

 

レジリエンスとは何か: 何があっても折れないこころ、暮らし、地域、社会をつくる

(2015年3月/枝廣 淳子)

 

【内容紹介】

 

レジリエンスとは「しなやかな強さ」と訳します。

強い風にも重い雪にも、ぽきっと折れることなく、しなってまた元の姿に戻る竹のように、

「何かあってもまた立ち直れる力」のことです。

 

いまの日本はこの「レジリエンス力」がとても弱くなっていると著者は言います。

たとえば、効率やコストを重視するあまり、資材の調達先を一社に絞った結果、

3・11のような大きな震災の場合、企業は立ちゆかなくなってしまう。

同じように効率重視で行われているのは企業経営だけにとどまらず、

教育、子育て、地域社会、環境でも垣間見ることができます。

しかし、世界では、このレジリエンスの研究が進んでおり、

上記のような様々な面でレジリエンスへの取り組みが積極的に行われています。

世界のレジリエンス研究家とともにレジリエンスの研究を深め、

啓発活動を行ってきた著者が、

レジリエンスがかつてないほど必要となっている日本と日本人に

レジリエンスの考え方と取り組み方を世界の実例を交えながら解説します。

 

 

【感想】

 

教育におけるレジリエンス、レジリエンスを育てる教育、実践したい!

心理学的なレジリエンスを学ぼうと借りたのだけれど

地域・自治体でのレジリエンスなど幅広く読めて面白かった。

天使ママたちにはレジリエンス、とても大切。

「家庭」「コミュニティ」のレジリエンス、も考えたいと思った。

 

以下、備忘メモ

 

●レジリエンスとは個別の要素の特性ではなシステムの特性であるく

 

●ハーディネス(頑健さ)はストレッサーに挑戦する強さ

ストレッサーをストレスフルな出来事として知覚しない。

レジリエンスはストレスによる苦痛から立ち直る強さであり両者は異なっている

 

●ハーディネスの3つのCと2つのスキル

ーコミットメント(真正面から状況に関わっている)

ーコントロール(プラスの影響を与えられる)

ーチャレンジ(変化を自分の成長に活かすことができる)

+2つのスキル:問題解決型の対処、支えの交流

 

●レジリエンスの属性

①許容度②抵抗力③危険性④階層横断的な関係

 

●レジリエンスを作り出すもの

・洞察、独立性、関係性、イニシアティブ、創造性、ユーモア、モラル

 

●レジリエンスを育てる教育(従来のアプローチ)

・こころのしなやかさ(強い意志)

・なんとかなるさ(がんばれ)

・なかまに助けを求める(自主自立)

・ストレスをパワーに変える(ストレスを減らす)

 

●「こころの力」の強い子を育てる3つのこと

「元気!」「しなやか」「へこたれない」

 

●レジリエンスをはぐくむ10の方法(米国心理学会)

①つながりを持とう

②危機に直面した時、乗り越えられないものと思わない

③変化は人生の一部だということを受け入れよう

④目標に向かって進もう

⑤断固たる行動をとる

⑥自己発見の機会を見つけよう

⑦自己肯定感を育てよう

⑧物事を正しく捉えよう

⑨将来の見通しに希望を持とう

⑩自分を大切にしよう