シンガポール男の件で、

 

さっちゃんから泣きながら電話あり。

 

シンガポール野郎、

 

お金の話しかしなくなったらしい。

 

 

友人とお茶していた時

 

どう説得したらいいかと相談したら、

 

『自分で気づくしかないから、

 

 オウム返しし続けるしかないね。

 

 強引に警察に引っ張って相談させても、

 

 本人が目を覚ますしかないから、

 

 意味ないよ。

 

 犯罪って自覚しした時に

 

 初めて犯罪になるんだよ。

 

 本人が恋愛って言い張ったら

 

 それは恋愛だから。』

 

とアドバイスをもらいましたので、

 

 

『お金を振り込む回数が増えた』

 

『お金を振り込む回数が増えたんだね』

 

 

『全然会ってくれない』

 

『会ってくれないんだね。』

 

 

と、ひたすら聞く。

 

 

寂しいと泣く。

 

 

そっかぁ・・寂しいよね。

 

 

1.2回会って、

 

手なんか繋いじゃったり、

 

ハグハグされちゃったりして・・

 

もう恋なんてできない年齢だと思っていたのに、

 

降ってわいたようにカッコイイ王子様・・・

 

いや、そんな青臭い若造じゃない、

 

脂ののった王様みたいなのが現れて、

 

お姫様みたいな幸せな気分になったのもつかの間・・

 

 

会えなくなる。

 

会いたい一心でお金を払う。

 

 

会えなくなった原因を

 

自分に探し始める。

 

 

帰省していた時、

 

親がいて、なかなか連絡が取れなかったから、

 

それで、相手に不快な思いをさせたんじゃないか?

 

とかね。

 

 

『自分に責任があると思ってるんだね。

 

 でも。

 

 そのくらいで、不快に思うような男性って、

 

 本当に、デキる男なのか疑問』

 

 

などと言ってみても、心には届かない。

 

もどかしい。

 

 

ロマンス詐欺の手口って、

 

こんな感じなんですね。

 

 

いくら振り込んだか聞いても、

 

本人は、『それはいいの!』という。

 

 

モヤモヤもするし、

 

ハッキリ言ってイライラもするけど、

 

警察でも、消費者センターでも、

 

一緒に行くよ、とだけは伝えて、

 

縁は切らないようにしています。

 

**************

 

この話を聞いていて、

 

自分がマインドコントロールされていたころを

 

思い出していました。

 

 

わたしは彼と別れたくて別れたくて、

 

ここから抜け出すために、

 

誰か助けてくれる人はいないか・・

 

いや、

 

少しでも、この恐怖を本当の意味で

 

理解してくれる人はいないか・・・と

 

いつも思っていました。

 

 

周りの人は、

 

別れればいいじゃん、

 

結局戻るのって、好きなんでしょ?

 

って思ったと思うんですよね。

 

別れればいい・・みんながそう思っている、

 

そんなのわかっていたんです。

 

これだけはハッキリ言えるのは、

 

全然好きじゃありませんでした。

 

 

じゃ、なんで別れられなかったかというと、

 

安全に別れられる自信がなかったから。

 

命の保証がなかったから。

 

この一言に尽きます。

 

簡単に別れてくれない執着心を目の当たりにして、

 

ただ単純に、別れを切り出して、今以上に、

 

暴力を受けるのが恐怖だったから。

 

それがいきすぎれば、

 

殺される可能性があるって、本気で思っていたから。

 

そのくらい、圧倒的な力の差のある暴力って、

 

恐怖だって、誰にも伝わらず、

 

悲しいにもかかわらず、

 

嫌われたくなくて、本心を言えず、

 

良い子のふりをしていたように思います。

 

 

そして、とりあえず、眠りたかった。

 

 

・・・眠ることがご褒美みたいに

 

なっていました。

 

彼が落ち着くと

 

あぁ・・とりあえず眠れる。って思うんですよね。

 

優しくなるとか、どーでもいいんです。

 

寝たかった。

 

あの異常な睡魔。

 

空き家を見るたび、常に

 

ここに侵入して、眠れないだろうか?

 

って考えてました。

 

 

目覚めてるのに、無意識に、

 

口が、違うことを話し出す。

 

周りの人が、『へ?』となってはじめて

 

今私なんか言ってた?!

 

と気が付くのですが、

 

なにを言ったのかも覚えてないというくらいの

 

異常な睡魔です。

 

 

でも、暴力の恐怖は自覚してても、

 

圧倒的に眠りを制限されていることを

 

問題視していませんでいた。

 

暴力の恐怖を他に訴えることはあっても、

 

当時、

 

眠れていないと言ったことはありません。

 

今思えば、これ、マインドコントロールを深める

 

重大な要因ですよね。

 

 

ただ、

 

これもマインドコントロールされてる側

 

の意見だよねって思います。

 

 

今の私が、あの頃の私に話すならば、

 

寝ればいいじゃん

 

って言います。

 

あんな暴力男のそばにいるくらいなら、

 

子供たち連れて、何日だって

 

ホテルに泊まっていいじゃん、って。

 

 

そう言われても、

 

『お金が・・』って耳を貸さなかったと

 

思います。

 

 

もちろん、

 

そんなに使えないって

 

経済面でも震えるけどさ

 

長い目で見たら、こんな状態続けてたら

 

失うものの大きさって、計り知れないよね。

 

 

元気だったら、別れて、

 

また、働いて稼げばいい!って

 

あの時は

 

考えられなかったんです。

 

マインドコントロール下って、

 

今起きていることを、

 

正常に判断できない、そういう状態です。

 

 

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ってことは、さっちゃんも、わたしに、

 

『んなことはわかってるけど、

 

 なんで私をわかってくれないんだ!』

 

と思っているに違いないんです。

 

タイプは違うけど、

 

『本当の私の言いたいことを

 

 周りはわかってくれない』

 

と思っている点では、全く同じ。

 

 

だから。

 

マインドコントロールされた脳を

 

私の力で目覚めさせることはできないけど、

 

孤立して、誰にも相談できないという

 

状態にはしないでおこう、

 

そんなふうに思っています。

 

 

多分、わたしはさっちゃんに、

 

寂しくて、隙だらけだった

 

あの頃の自分を重ねているんだろうな。