ーー北京に留学して一年が経過したのち、わたしは、現地のとある日本の法人が資本の旅行社に就職をした。そして自ら積極的に志願し、わたしの旅のはじまりであるあの町の、地域周辺の観光担当ガイドとなった。色んな地を旅してみたものの、結局はあの町がなによりも気に入ったわたしは、訪れて以来、町の人々の素朴な魅力にどっぷりとはまり、町から離れられずにいるのだ。


 わたしはコツコツと貯金をし、いつしかこの地で自分の会社を興し、町の魅力を存分に伝えられる旅をプロデュースするガイドになれたら、と夢みている。

 わたしの本当の意味での人生の旅は、まだまだ始まったばかりだ。