狭小空間が好まれる理由
・胎内回帰感があるから
狭く暗い場所は母親の胎内と似ているため。子どもが安心感を得る理由になる
・いつもと違う見え方
狭く暗い空間ではいつもと違う見え方や雰囲気が体感できるため、非日常感が得られる
・守られたいという心理
→不安を感じやすい、臆病、他者に気を遣うなどの特徴
・自分を優先させる
→自己中心的、支配欲がある
・秘密基地のようでワクワクするから
好奇心が旺盛、マイペース、謙虚で常に学ぶ姿勢でいる
・何かに触れると安心するから
何かに触れることで自分の存在を認識することを「感覚入力」という
広い空間は創造力を刺激する、購買意欲を掻き立てるなどの効果があるのに対し、狭い空間は心を落ち着ける効果がある
危険を警戒する本能によって狭い場所に隠れようとする→文明発達以前からのもの
内向的な人ほど狭い空間が好き
縄張り意識が関係している?
幼少期に秘密基地を作った経験
・段ボールなどの箱を使った遊び
箱の内外の違いから、世界が立体的であることを体感し、奥行きへの理解が深まる
奥行きの理解は自分という存在に気づく最初のきっかけになる
→アンケートの内容を充実させる
秘密基地作りやかくれんぼなどの遊びは安全地帯を見つけて危険から身を守ることができるようになるための練習→ある種の「空想行動」
これが成功することで本能的な満足感を得ることができ、ワクワク感や安心感につながる。よって、成長過程において必要なものである。
成長と共にこれらの行動の必要性は薄れていくが、危険を感じやすい、不安感が強い子どもほどこれらの行動を長く行うのではないか?
空間の作り方(私室やゲーム内での空間づくり)
・子どもの頃にゲーム内で室内デザインをした経験がある人は多い
→平面上での疑似的な秘密基地づくりと捉えられるのではないか
生活・遊びの中で自身の個性を意識的、無意識的に現実のものとして反映させる行為が個人に与える影響とは?
他者との対面的な関わりだけでなくSNSの発達などにより一人でいても他者と関わることが増えた中、心が休まる空間や個性を反映する場としてのプライベート空間のデザインをする
加えて、漠然とした不安を感じる人(特に若い世代)の増加が社会問題となっている。そのため、自分だけのプライベート空間というのは本能的に安心感を得られる。
【課題点】
・社会的意義との繋がりが弱い
・空間づくりの経験と個性がどのように結びつくかを調べる方法
【参考文献】
『子どもの「ひみつきち遊び」にみる 「生きた環境」形成要因に関する調査研究』