本を守ろうとする猫の話
著者は夏川草介(なつかわそうすけ)さん
2017年2月に出版された小説です。
あらすじ
「お前は、ただの物知りになりたいのか?」
夏木林太郎は、一介の高校生である。
夏木書店を営む祖父と二人暮らしをしてきた。
生活が一変したのは、祖父が突然亡くなってからだ。
面識のなかった伯母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。
トラネコは、本を守るため林太郎の力を借りたいのだという。
喋るトラネコと一緒に本を守る冒険の物語
本書は四つの章に分かれています。
- 第一の迷宮
- 第二の迷宮
- 第三の迷宮
- 最後の迷宮
主人公と迷宮の敵が、本と読書についての哲学を議論する。
心に残ったセリフ
沢山の本を読むことは良い。けれども、勘違いしてはいけないことがある。本には大きな力がある。けれどもそれは、あくまで本の力であって、お前の力ではない。
ただがむしゃらに本を読めば、その分だけ見える世界が広がるわけではない。どれほど多くの知識を詰め込んでも、お前が自分の頭で考え、自分の足で歩かなければ、全ては空虚な借り物でしかないのだよ。
お前はただの物知りになりたいのか?
読むのは良い。けれども読み終えたら、次は歩き出す時間だ。
読書が大好きなパパにとっては面白い本。
第一の迷宮は特に心に刺さる名言が多い。
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