自粛期間中、久しぶりにワクワクするアーティストに出会いました。
一部ではすでに話題沸騰中なので、ご存知の方も多いと思います。

藤井 風 / Fujii Kaze
2020年、22才でデビューした若きシンガーソングライターです。

 



まだご存知ない方、よかったら音源リリース前の(元)渋谷公会堂ライブのショートムービーをご覧ください。

デビューシングル『何なんw』です。




デビュー・アルバムがリリースされるまで僕はその存在を知らなかったのですが、この方は10年ほど前からピアノを弾いている映像をYouTubeにアップしています。
すぐにカバー曲弾き語りもするようになって、その頃からどんどんファンも増えてきて。

レコード会社がどの時点で声をかけたのかは分かりませんが、その輝きはもうすごいものだったので、そりゃそうだなと思います。

そして、カバーしかアップしていなかった風さんが満を持して発表したオリジナル、そのクオリティがまた素晴らしい!

僕が特に惹かれたのはその歌詞でした。
最初、「ワシ」とか「何じゃったん」とか聞き取れて、内容はシンプルな失恋ソングかな?なんて感じていました。

調べてみると、出身地の岡山弁で方言も織り交ぜ、歌詞は恋愛ソングではなく、皆が持っているはずの「Higher Self 」について歌っているとのこと。

ともするとスピリチュアルに寄ってしまいそうなテーマは、こんな歌詞から始まります。

~あなたのその歯にはさまった(はさがった)
    青のり(青さ粉)に
    触れるべきか否かで少し悩んでる

    口にしない方がいい  真実もあるから~

すごく卑近なところから始まるけど、口にしない方が~のところで、そんな例、思いを自分の経験に置き換えて自然に考えちゃうと思うんです。
ここでぐっと深くなるし、つかみはOKですよね!

そして、ハイヤーセルフはそちらに行かないようにと囁いてくれているのに、自ら肥溜め的なものにダイブしちゃうんですね。結果、

~それは何なん⁉  先がけてワシは言うたが

と怒られちゃう(^^;






また、アルバムのクロージング・ナンバーである『帰ろう』は本人が「この曲はギフト」と呼ぶ、降ってきたという曲。
とても美しく、歌詞がまた素晴らしくて。




年齢は関係ないとは思っていますが、まだ若いのにこの高潔な魂の感じは何なん!、いや何だろうと感嘆してしまいました。

おじさんは応援しちゃうよ。

CDを買わせてもらいましたが他の曲も若い才能に溢れていて、またレコード会社の熱の入れようも伝わってくる作品になっていました。
ブックレットはうっすら香りつき(^^)

SMAPがまだあったら、きっと曲の依頼をしてたろうなぁ、なんて思いましたよ。

歌い方は、これでもかというくらい沢山の音色やフェイクを入れていますね。
でもイヤらしくならないところが絶妙のセンスと思います。
スタイル先行ではなく、伝えたい事がしっかりあって、そこについてくる歌い回しだからこその表現だと思います。 


英語も堪能ですし、全曲英語で世界に打って出る日も近いのでは。
何しろ日本のポップスという枠に収まっている方ではありません。

YouTubeからデビューのきっかけをつかみ、アルバム全曲を自身のチャンネルでアップする。
これからはこんなアーティストが日本でも沢山出てくるのかもしれませんね。

この先どんなメロディーを書き、どんな歌詞を伝えてくれるのか、とてもとても楽しみな歌い手です。はー、、すごい。
長生きせにゃ(^^;