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地方国公立大学生のための就職ガイド

就職活動が本格化してきます。これまで、地方にある国公立大学で講演してきた内容に加筆しながら紹介したいと思います

 以前からずっと気になっていたことがあった。私立大学の出身者と話をしてみると、学生数に比べると教員の数がえらく少ないと思っていたのである。私が経験した大学というもののイメージとは全然、異なっていた。このことをずっと確かめたいと思っていた。
 私が在籍していた大学の学科では、定員数が40人であった。実際に在籍した数は、私の学年で36人くらいだったと記憶している。それで4つの講座があり、各講座毎に教授、助教授、助手の先生方がいた。助手の先生を入れると実に学生3人に対して、先生が1人いるような状態だったのだ。
 私の部下で一流大学と呼ばれる私立大学の出身者がいる。彼と話をしてみると、学生数は10倍以上いるような感じなのだが、先生の数を聞くと私の大学の倍もいないような感じなのだ。話を聞いてみると自分が所属する研究室の先生は、自分のことは知らないだろうと言っていた。
 その話を聞いた時に、学生の名前すら知らないできめ細かい教育ができるのかと思った。おそらく、大学院の修士課程もしくは博士課程の学生を使って研究をしており、学部の4年生などは、そのお手伝いとしてしか見ていないのだろう。実際、その部下に聞いてみると私が思った通りだった。
 確かに大学はある意味、研究機関でもある。研究論文の数やその質が問われるのは、当然のことである。それが先生方にとっては、重要な評価となるのだろう。しかしだ。一方で大学や大学院は、教育機関でもあるのだ。短期的な成果を求めて、効率を求める姿は、私は好きではない。長い目で見れば、学部の4年生だって育成の対象であり、十分に研究の戦力になるはずだ。大学院生には大学院生の、学部生には学部生に向いた教育システムがあるはずである。