先月開催したワークショップの参加者の皆様と!充実した素晴らしい3日間でした!

 

こんにちは、新人映画監督の春本雄二郎です。

 

 

ただいま初監督作品『かぞくへ』の京都上映会に舞台挨拶で呼ばれていまして、地元神戸からこのブログを書いています。

 

映画『かぞくへ』は2015年に撮影し、2018年に全国公開された作品なのですが、二年経った今でも、こうして上映していただけるほど愛される作品となりました。

https://haru-gumi.amebaownd.com/pages/2603727/page_201902131333

 

現在、新作『嘘に灯して(仮)』を撮影終了し、仕上げ作業のまっ最中です!

 

 

そんな中ですが、今年は、第三作第四作キャスト選考も兼ねたワークショップを月に一度、進めていきたいと思っております。

 

(第二作「嘘に灯して」では、ワークショップにご参加いただいた、たくさんの素晴らしい俳優部の皆様にご出演をしていただきました!)

 

月に一度、演技ワークショップを開き、次回作のキャスト選考もしています。

 

今月は2/26(水)〜2/28(金)の三日間で、演技ワークショップを開催するのですが、その上で、結構な割合で俳優部から耳にする質問と、それについて春本が考えたことについてお話ししたいと思います。

 

それではどうぞ。

 

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その質問が、すでに損をしている

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よく俳優部から聞かれる質問の一つに、

 

「オーディションにどうしたら受かりますか?」

「オーディションで、俳優の何を見て(重要視して)いますか?」

 

と言う質問があります。

 

俳優部の方であれば、誰しもが一度は頭に思い浮かべたことがあるかもしれませんが、

まず、この質問をしてしまった時点で、その俳優部の方は損をしています。

 

答えを得られないばかりか、自分自身の価値を下げてしまっている恐れがあります。

 

なぜなら、この質問自体がすでにナンセンス(無意味)だからです。

 

こういった質問に対して、私はこう答えるようにしています。

 

『あなたが選考する立場だったら、どんな人をキャスティングしたいと思いますか?』と。

 

多くの人が、そこから『う〜ん』と考え始めます。

 

でもそれでは遅すぎるのです。

なぜならば、もう私と、その質問者の方は出会って、対峙しているので。

 

 

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どうしてこの質問がナンセンスか?

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そして、どうしてこの質問に、あえて別の質問を返しているのか?

について、この質問の問題点を挙げながらお話しします。

 

 

その①    この質問の表層の問題点。

 

それは「質問の内容が漠然とし過ぎている」と言う点です。

 

選考者も、企画や脚本も、キャラ設定も、応募者も、その時々で変わります。

 

そこに普遍的な解などあるはずもないのです。

 

まずそこに気付けていない点が問題です。

 

 

 

その②    そしてより重要なのは、深層の問題点です。

 

それは、『考えることの放棄』です。

 

『どうずれば受かりますか?』でダイレクトに『答えを求めようとしている』ことです。

 

前述の通り、そこに、答えはありません。

 

なので、『どうすれば受かるか?』を『自分自身で』常に状況に応じて考え続けなければいけない。

 

しかも『どうすれば受かるか?』ではなく、『(相手は)どんな人間を求めているか?』と言う視点に立てなくてはいけないんですね。

 

 

それは言い換えると、『想像力』『思い遣る力』です。

 

 

『考えること(思考力)』『想像力』『思い遣る力』は、人間という感情を表現しなくてはいけない俳優というポジションにとって、何よりも優先されるべき力だと私は考えています。

 

つまり、この手の質問に対して、

『あなたが選考する立場だったら、どんな人をキャスティングしたいと思いますか?』と私が聞くのは、質問者を『考えること(思考力)』『想像力』『思い遣る力』に対する気づきに誘導するためのものなのです。

 

多くの方は、この意図に気づき、この手の質問がいかに意味のないことかを理解してくださいます。

 

 

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オーディション云々の前に何が必要か?

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そして、ここからがさらに重要なお話しです。

 

『自分が選考する立場だったら、どんな人をキャスティングしたいと思いますか?』

についてです。

 

その答えの一部は、実はすでに出ています。

それは、

 

①    『考えること』のできる俳優

 

②    『想像力』豊かな俳優

 

③    『思い遣る』ことができる俳優

 

です。

 

この三つ、こうして言葉にすると、俳優にとって「必要な力」であることは明確なのですが、

一方で、この三つ共ができている俳優部はごくわずかです。

 

どうしてか?

 

それは、それぞれの力を伸ばすために、まず、大前提として「やらなくてはいけないこと」があるからです。

 

多くの人たちは、これをやらずして、闇雲に小手先の技術だけを伸ばそうとして失敗しています。

 

これを抜きにして、この三つの力を的確に伸ばすことはできません。

 

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では何をしなくてはいけないか?

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答えはとてもシンプルです。

 

それはズバリ、

『自分を知る』こと

です。

 

『他者(もしくは配役)』に対して思いを馳せたり、考えたりすることは、

自分に『自信』があり、『余裕』があって初めてできるのです。

 

ワークショップに参加される方の多くが、

自分という人間の良さ、悪さ、クセ、に気づくことができていません。

 

自分というものは、他者との関わりの中で形成されるものなので、

客観的に自分を見る機会は少なく、

意外と自分では気づけないことが多いのも事実です。

 

本ワークショップでは、三日間の講習を通して、

自分が持っているパーソナリティ、そしてオリジナリティに気づいてもらい、

それと向き合い、

『自分を活かすとはどういうことか?』

をまず体験していただくことを狙いとしています。

 

自分を活かすことができれば、自ずと、オーディションだけでなく、すべてのことに結果がついてくる可能性は非常に高くなります。

 

二日目のワークショップでは、互いの個性に基づいたオリジナルな内容の演技をしてもらいます。

 

あえて正直に言いますが...

 

自分と向き合うことは、言葉以上に、時に辛く、時にしんどいことです。

しかし、それを実践することで、必ず得られる視点があります。

 

そして、参加者同士の交流の中で、自分以外の人に思いを馳せてもらう体験もしていただきます。

 

 

『考えること(思考力)』『想像力』『思い遣る力』身につけるため、もしくは伸ばすためのきっかけとして、ぜひ、本ワークショップを活用してもらえれば幸いです!

 

 

2/26(水)〜2/28(金)の三日間で開催する、キャスト選考も兼ねたワークショップで、共に作品をつくっていける方を見つけていきたいと思っています!

詳しい情報と、お申し込みはこちらから

https://haru-gumi.amebaownd.com/pages/2391450/page_201811161110

(リピーターの方、映画工房春組会員の方は割引があります)

 

みなさまのご参加を、心よりお待ち申し上げております!!