母から子(娘)へそして... | 松川武道具ちっちゃいお店のデッカい仕事

松川武道具ちっちゃいお店のデッカい仕事

福岡県豊前市にある小さな剣道具店。1956年より創業。
ただ今二代でコツコツと一針一針製作と修理をこなしています。
勿論既製品も職人ならではのチョイスで販売中です。

『靖龍 -SEIRYU-』最高級小唐鹿革1.5分刺し一式完成


今年初め北海道よりお越し頂き、当店を選んだ経緯や沢山のお話や打ち合わせをさせて頂きました。


その中でエンジを基調とした感じでという事でざっくりですが決まりました。


胴台は溜呂色にしようか悩んでいましたが、何より今回はお客様のお母様にウワーー凄い‼️と言ってもらえる物を作りたい自分が使えなくて床の間に飾りたいと思えるぐらい...でもその後子供達が使うかもしれないからという希望で、やはり漆は色物より黒呂色が艶というか漆黒の美しさというか誰がみても素晴らしさを感じるんじゃないかという事で最高の塗りをしてくれる職人さんに浄法寺塗りの純国産漆 60本黒呂色本漆塗りに決定しました。

そして胸は波千鳥で曙光糸について「逆に職人さんからみて何色があいますか?」と言われ、お話しした印象から凄く豪快な部分や暖かさであり優しさでありその中に時折見せる女性らしさ...剣道家であるがゆえに見せる情熱と冷静さを兼ね備えたお人柄だと思い、是非紫を使えたらとお伝えしました。


今年6月頃より製作開始

まずは面が完成

最高級の鹿革を使用し、面金はIBBチタンの刻印入り、

段飾りにエンジの飾り糸を入れました。

そしてひうちに紫を使用、用心垂には当店のシンボルマーク松飾を紫とエンジで入れました。







そして甲手完成

チビ小唐を使い鹿毛には厳選された筆用を使用。飾りにエンジを使用しました。

甲手紐も今では珍しい本絹です。






そしてその後垂完成。今回垂にも曙光を入れました。

垂紐には竹村製国産生地#12000を先細にて仕上げています。紐止革にも面と合わせ松飾にエンジと紫で。








と今日はここまで...

残す胴はまた後日という事でそれまでごゆっくりご覧下さい。