問い詰めることなく、話し合いすることなく、言い争うこともなく、相手女性に会うこともなく、不倫の事実を夫に告げずに、修復されましたと、言えば、どう感じますか。
・それ、水面下になるでしょう。
・それで修復したとは言えない。
・カウンセラーとした大丈夫なんですか？
・話し合いもしてないのに修復できるんですか？
・妻が我慢しただけで何も問題は解決していないのでは？
・事実を告げてない夫と今後やっていけますか？
・そんな夫はまた不倫するんじゃないですかね。
・いつか妻が爆発するのでは？
などなど、意見はあるかと思います。
夫の不倫の事実を知っても事実を告げない人もいるかと思います。せめて話し合いや今後の事、夫の考えている事は話し合いしたいところです。
妻はやはり不倫という大きな痛みを負ってとても不安なわけで
少しでも夫の考えていることを確認して
不安を少しでも解消したいですからね。
だけど
夫がなにを考えて
なにを持って今後夫婦として生活していくのか
全く分からないままの修復だったのです。
妻は今の夫なら
未来を想像する事ができるまでになったと。
今の夫を見て妻が感じた感覚を大切にするという意味合いで
先日カウンセリングを卒業されました。
（この方の修復の仕方がわかるという人もいれば、違和感しかないという人もいるでしょう。夫がどう思いどう考えているかわからない状態。でもやはりここは夫婦なんですよね。なんとなくわかるんです。この夫の状態ならいけるなーとこれは感性です）
さて
妻は夫の不倫の事実を知っていますが
夫は妻が不倫の事実を知っている事は知りません。
なので、夫は妻には知られていない手で不倫を続けていました。
カウンセリングでは
夫のスマホを確認しながら
不倫女性の狙いや心理などを分析しながらも
毎月の状況と照らし合わせながら
不倫の動きを確認していました。
確認しながらも私も妻も感じていた事は
夫に不倫の事実を告げることをしなくてもいい。
問い詰めなくてもいい。
話し合いする必要はない。
相手女性に会う必要もない。
最初の時点で判断していました。
じゃ、この方は
状況がそれほど厳しいものではないんじゃないかと思われるかもしれませんが
いえいえ
夫は相手女性とマンションを借りて半同棲状態。
夫は妻には飲み会だの
出張だのといって、女のマンションに入り浸り。
挙げ句の果て
今よりも広いところに住みたいとなって別のところにマンションを借りては
お花畑の世界を作っていたのです。
その頃、妻へのあたりも強く話せる雰囲気は全くありません。
その間
色々ありましたが、守秘義務があるのでこの辺にさせてください。
その後、夫は不倫女性を切ってシレッと家族に戻って来たというわけです。
ここで何も告げていない妻として気持ち悪いですよね。
夫が今はどう考えているのか。
不倫相手とどうなりたかったのか？
不倫渦中では妻のことをどう考えていたのか。
などなど聞きたい事は山ほどあるわけです。
そして
妻がどれだけ苦しい思いをしてここまで生活してきたのか
妻の痛みを理解してほしいと傷口が痛みます。
責め立てる事だってできます。
問い詰めてなにを考えていたのか聞き出す事だってできるのです。
そして、妻がどれだけ苦しかったか訴えることだってできますよね。
だけど、何もしませんでした。
（皆さんが皆さんこの方と同じやり方をしましょうと言ってるわけではありませんからね。それぞれの性格や資質等あるので、それぞれのやり方があるわけです）
今は、不倫前と同じ生活かといえばもちろん違います。
信用はできないといいます。
不倫の事実は消えることなく
あの時苦しかった気持ちは今も思い出すことがあると言います。
だからと言ってフラッシュバックが激しく起こるかといえばそう激しくはないと言います。
現在の心境としては
８０％ぐらいは夫といけるかなぁと。
後の２０％は
またやるかもと用心しながらも生活すると言います。
いけるかなぁという根拠はどこから来るのか誰にもわかりませんが
妻のら感覚を取り戻されたように感じました。
私が思うには
その２０％の用心が
守り神となって夫なら未来を描けるかなぁと思います。
このぐらいのバランスが
夫婦関係では一番大切だと思っています。
あの時の苦しみが消えてしまうと
もし仮に夫がまた不倫をしたら立ち直れないでしょう。
変な言い方ですが
あの時の苦しみがあるから
全面に夫を信用せずにそしてその２０%があるからこそ
その２０%が、妻自身の人生が考える事が可能になるんだと思います。
全面的に夫だとすれば
妻自身の人生を考える事ができませんからね。
最後に妻は私は夫に不倫の事実を話すことに勇気がなかっただけで
結果的にそれがよかったのかも？とおっしゃってました。
夫に告げる勇気は必要な勇気なのか。
告げることの必要性と
告げるときの勇気とは何かを考えさせられるカウンセリングでした。
この経験を今後のカウンセリングで活かしていきたいと思える修復事例でした。
【追伸】
この方と同じで、私もですが、言葉には出せないんですが、私の中の感覚があって、この方の夫を見ていても今後は大丈夫かなぁと感じるんです。私の感覚が甘いと言われるかもしれませんが、もうやらないだろうなと感じるのです。夫は話さなくても、夫が今後を見ている先と妻が見ている先は同じだとも感じる。夫と話したわけではありませんが、やっぱり妻の話を聞いていると感じます。希望的観測だと思われるかもしれませんし、妻が私いとうに良いところだけを言っているだけを鵜呑みにしているなどと思うかもしれませんが、妻は私に良いところなんて話していません。いませんが、やっぱりこの夫婦は夫婦だったんだと感じるところが強いわけです。この感覚をこの方同様に私の中でも大切にしていきたいとおもいました。
いとうゆうじでした。
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