様々な人の映像やテクニックの考察に関する言葉も参考として、今自分の身体の使い方に影響を及ぼしたピアニストはたくさんいます。
中でもレフ・ナウモフ、タチアナ・ニコラーエワ、セルゲイ・ババヤンは自分の中に深く影響を受けたピアニストと言えます。特に背中と腕の回転を利用した重さの乗せ方において。
ババヤン氏に関しては、2022年の東京公演で実演を見聴きした際、音響や楽器の状態は必ずしもベストではなかったものの、なるほど納得したヒントをたくさんもらえました。それまでやってきた事に新しいエッセンスが加わったと感じました。

皮膚感覚として気持ちの良い電流が流れる音響、弾き心地、そして根底となるグランディングの意識は、僕にとって最も技術を裏付けるテーマとなっています。
自分とほぼ同じ背丈の奏者を観察すると、色々わかりやすいものです。