ロシアによるウクライナ侵攻は侵攻するロシアにとっても手詰まり感が現れつつある。日本にも600人前後の避難民が来ている。政府の受け入れ・支援策は未だ鮮明にはなっていない。こうなることは十分予測されていたことだしコロナ禍の時も同様な状況が起こったが「有事の時の特別立法」的な対応や危機管理がこの国は実に脆くて危うい。おそらく第二次世界大戦以降80年近く日本を襲う具体的な危機が無く、誠実で正直・素直な国民性に支えられていたから政府や政治家たちは国民目線に沿った良策(為政)も打たず政治家同士が営々とくだらない政争ばかりを繰り返してきたにすぎないくらい無能だったといえる。
今次、ロシアというよりプーチンという狂人の取った暴挙によって世界中が目を覚まそうとしている。日本も従来から言っているように北方のロシア、日本海側の中国・北朝鮮、という日本にとってみれば脅威となる国々に取り囲まれていることを強烈に再認識し「脅威」からの防御をしっかり固めないとヤバイことになることは必至である。米国を含めロシア、中国、北朝鮮はいずれも核兵器を保有している国々だ。日本は世界唯一の被爆国であり「非核三原則」を内外に向かって名言しているから一足飛びに核開発や保有はできないが憲法を改正してでも防御としての核武装を真剣に議論し、明確な防衛策を打ち立てないと手遅れになってしまう恐れがあることを国民に向け分かりやすく説明する必要があるのだと思う。それくらい世界は混沌した情況に陥っている。
日本はサザエの蓋かハリネズミのように外側からの攻めから国と国民を守り切る防衛策を立て置かないとダメだ。安倍前総理大臣は嫌だが5年かけてでも防衛予算を今の二倍に引き揚げなければならない、という論はうなずける。
漠然としたイメージが中国の台湾進攻やロシアよる北方四島、あるいは北海道の干渉はそう遠くない先に具体的な形となって表れてくるような気がしてならない。
中国・ロシアともに社会主義(共産主義)のくにで覇権拡張路線が基本の国だから周辺や相手国の思惑など一切考えない国、という認識をもっていないとならない。今回のロシアよるウクライナへの侵攻は世界の二極化を鮮明にしたことと権力欲への人間の愚かな貪欲
を改めてみた気がする。