冬季五輪北京大会が始まった。オミクロンによる感染拡大が世界中で吹き荒れる中での五輪開催には批判の声も多い。特に今回中国での開催に関しては新疆ウィグル自治区に対する中国の人権弾圧問題が世界化しているため五輪開催にあたっては米国や英国を中心に西側諸国による外交的ボイコットも展開されるなど本来政治とは無縁であるべき五輪大会が政治の道具にされている感は否めない。
挙句の話だが北京市内にはなんとIOCバッハ会長の胸像までが建っている始末で中国のIOCへのすり寄り感が半端ない。受け入れるIOCもIOCで「お前は中国の手先かよ!」と言いたくなる。
ロス五輪以降スポーツのアマチュアリズムが失われてしまいTV放映を中心とした商業イベントの様相が鮮明となってしまった。昨年開催された東京五輪も本来なら10月や11月など日本のスポーツシーズンに開催されるべきなのに酷暑となる7月というスポーツには劣悪な時期に開催された。理由はアメリカで放映権を持っているテレビ局の思惑に配慮した結果だったらしい。本来は主役であるべきアスリートたちはそっちのけで開催時期が決定されてしまっている。本末転倒である。
五輪の開催決定のために裕福な国は誘致合戦を繰り広げ貧困国は立候補すらままならない。こんな姿ならいっそ開催国持ち回りなどは撤廃してしまい五輪発祥国であるギリシャでのみ開催した方がよほど五輪のあるべき姿なのではないか?と思う。
IOCバッハ会長は2025年まで会長続投を表明しているらしいから今のやり方は当分続くことになりそうだ。
五輪精神に則った大会開催に戻らないのなら五輪なんてやめてしまった方がよく種目別の国際大会をより充実させたほうがアスリートにとっても「踊らされるスポーツ」「商業のためのスポーツ」などではなく真に競技力向上につながるスポーツの在り方に近づくのではないだろうか?アスリートたちには罪はなくそれを喰いものにしている統括組織やその周辺で蠢く輩こそ害悪そのものなのだ!