日本で新型コロナウィルスの感染が始まったのは客船ダイアモンドプリンセス号内からだった。あれからすでに2年近くが経とうとしている。感染の波は5波におよび日本も世界中もコロナ一色に染まってしまったがそんな中でもスポーツの祭典東京五輪は開催された。人流抑制は緊急事態宣言などにより大きく制限されあらゆる業種あらゆるイベント事にも制限がかかり、とりわけ多くの人が集まるスポーツイベントは中止に追い込まれてしまった。東京マラソンはじめ国内すべての市民マラソン大会もなくなってしまった。やむを得ないとはいえ臍を噛む思いで自粛期間を過ごすしかなかった。


 政府の対応はご存じの通りあらゆる局面で後手を踏むことが多く、人々は政府の指示で動く、というよりも自分の身は自分で守るにはどうしたらよいか?を模索しながら生き残り策を自ら考えて選択・実行を繰り返した2年間といえよう。諸外国と比べ比較的高いといわれるワクチン接種だけが感染抑止に生かされる対策だったような気がする。
 

 第5波急減の理由は専門家も明確には解っていない。一説には体内に入ったウィルスが増殖するためのコピー作業を行うことができなくなったのでは?くらいにしか捉えられていない。いずれ第6波が来るだろうがワクチン接種と摂取(経口薬)によって感染しても重篤化しない手だてをしっかり打ってゆけばあと1年くらいで克服出きるかもしれないしそうなることを期待したい。
 

 2年間頓挫していた市民マラソン大会だが、金沢マラソンが1万人以上の参加者で再開するなど復活の萌芽が現れ始めている。ランニング愛好者にとってこの2年間は大会という自己表現の場を失ってしまっていたから、大会が開催されるなら出たいと思っているランナーが数多くいるだろう。我々が手掛けている湘南国際マラソンもいよいよ開催することに踏み切ることになった。元々主催が行政に紐づいていない大会なのでやろうと思えばできなくはなかったのだが感染拡大を防ぐ、ということを大前提で開催しようとしていたため開催開示までに時間がかかってしまったところがある。今回は参加者はじめボランティアや関係者全員が大会前日までにPCR検査を済ませることやスタートラインへの並び順で蜜を回避する方法を工夫したり、給水所での人との非接触化(無人化)を図るなど数多くの工夫を凝らした大会開催をやろうとしている。コロナウィルスが弱毒化するか感染しないためのワクチン接種や抗体構築のルーティン化することによってコロナ禍後の市民マラソン開催一つのモデルとなりスタンダード化してゆくことを目指そうとしている。大会に参加される方は実際の大会の中で、そうでない方はネット情報などで大会の様子をぜひご覧になっていただきたい