あと4日で開幕を迎える2020東京五輪なのだがここにきてまたもや不祥事発覚。

というのは五輪の開会式で演奏される楽曲製作者のひとりであるミュージシャンの小山田圭吾氏が辞任したのだ。理由は氏が小学生時代に障害を持つ同級生に対していじめや暴力行為・虐待的行為をしていたことを自身への週刊誌インタビューで告白していたことが明らかになったからである。

 いじめや暴力行為などは小児期のことで今更、といった意見もあることなのだがその後の小山田氏の活動内容や日ごろからの発言などを鑑みると友愛や平和、協調や人類愛などを標榜する五輪の理念との整合性からはふさわしくない、といった世論もあることから組織委員会としても辞意を受けざるを得ない、という結論に至ったらしい。


 今回の五輪では大会エンブレムの盗作疑惑にはじまりJOC理事の金銭問題、組織委員長交代事件、コロナ禍の発生、そして大会直前に今回の問題・・・とどこか呪われている感満載の大会になる様相を呈し始めている。
 

 特に大会を先頭に立ってけん引してゆくべき主催者である東京都のトップ、組織委員会や政府の五輪担当相に足並みの揃いが全く感じられずてんでんバラバラな感じがこの期に及んでも未だ払拭できない印象が強い。

 政府の五輪担当相である丸川珠代氏にいたっては自分の役割すら理解できていないような頓珍漢な発言が随所で露見したり、橋本聖子大臣もどこかピリッとした仕切りができず可もなく不可もない通り一遍の発言しかできずにいる始末でコロナ禍で大会を強行開催するのであれば東京都をガッチリ支えながら政府としての後方側面支援が明確に国民に伝わるような、より具体的な対策を表明するべきなのだが全くそれを感じ取ることができない現状である。

 

 こんな状況で大会を強行開催しても、きっとどこかで取り返しのつかない失態を引き起こすか発生するか?甚だ疑問なのである。おそらく、出場代表に選ばれているアスリートたちが一番の被害者なのかもしれない。再延期か開催断念をするべきだったんじゃあないか?とつくづく思うのである。

 

 ひとつのアンケートによれば国民の6割近くが反対、という意見を持っており国民感情としては「五輪どころじゃあなく今はコロナ撲滅なんじゃあないか?」と強く思うのである。そういったいわば開催可否への英断を政府がもっと早い段階で下したうえでコロナ収束に邁進していたら現政権への評価も大きく変わったはずである。つまりはそんなことの判断すらこの政権にはできないのである。悲惨!