1月7日夕方、2回目となる緊急事態宣言が1都3県に発出された。期間は1月8日から2月7日までの1カ月間だ。テレビ報道では宣言発出後の都内の様子が紹介されていたが1回目に比べると人の出具合は「閑散」とした状態ではなくそこそこの人出が見受けられる状況だった。


 緊急事態宣言を発表した菅総理大臣の会見を聞いていたが新型コロナウイルスに打ち勝つ、といった意識は全く感じられず対コロナに対する医療対策、経済対策、生活者に対する対策などコロナ禍で苦しむ国民が求めている具体的な対策は全くと言っていいほど内容の乏しい会見だった。
一国のトップがこの有様では国民は何を拠りどころにコロナと闘ってゆけば良いのか?全く先行きを見ることができず暗澹たる思いしか抱かなかったのではなかったのではないか?少なくとも私はそんな気がした。


 ここ3~4日の感染拡大状況を見ていると1波2波とは比較にならないくらいの勢いで感染が広がっていて死者数も右肩上がりで増加の一途を辿っている。第3波でこれだけ感染が拡大している、ということは人流を止めるための方策を国は全く打てていない、ということにほかならずこの10か月間政府は一体何を学び、どう対処すればよいのか?ということを全く考えていなかった、と言わざるを得ない。
 多人数での会食をするな、と言っておきながら政治家達自らが都内でも地方でも平気で会食をしていたり、自ら範を示してほしいと医学界のトップから諫言されても襟を正そうとしなかったり、最早この国には当たり前のことすらできない政治家しかいない、という末期的状態になってしまってる。


 今次緊急事態宣言は国の姿勢を示せる大チャンスだったはずである。徹底したロックダウンをおこない感染拡大を防ぎ医療体制を立て直すことに全力を傾注すればまだ光を取り戻すことは不可能ではないはずだ。相も変わらずビジネスによる出入国を許していたり中途半端に経済活動を許容していたりするからウイルスどもは生きる場所を見つけてしまうのである。
 

 過去のコロナ波襲来の周期を見ていると第4波は3月中旬くらいからくることが想像されるからワクチンも2月下旬投与開始などと言わず入荷したら即刻投与を開始する、国産ワクチンも同様でくだらない段取りなど踏まず安全確認だけしっかりやったらどんどん投与を始めることだ。
 PCR検査は一切無償として可能な限り多くの検査個所を設置する、各都道府県には野戦病院級でよいから1000人くらいを収容できる病院を5か所くらい設置するして検査量を増やす、病院相互間でDr融通可能なシステムとルールを構築する、医科大学4年生はフル動員して医療機関にインターンとして充当する、OB看護師は倍額の手当てで動員を図る・・・くらいのことは誰でも思いつくことだ。


 ともかく日本の政治や政治家たちは隠ぺい体質から抜け切れておらず何事も隠密裏に事を運ぼうとする。台湾のようにすべてをガラス張りにして政府と国民が一体となってコロナに取り組んできたから、感染者もほとんど出ず経済活動も普段通りにおこなわれ全く平穏なのである。近隣に学ぶべき好事例があるのだからガンガン教えを乞うて自国に活かすことに取り組んでみたら?と思うのだがどうだろうか?