仕事で3カ月ぶりに都心まで出かけた。いつもなら東名東京料金所から首都高入り口ゲートまでは慢性的に車が詰まっているのだが、スムーズに流れていて汐留まで40分程で着いた。


 コロナ騒動は社会の動きを停滞させてしまい、様々な業態までも変容させている。目立つところでは飲食業界でコロナ以前はレストランや食堂を利用するときには、その店に行って食事をしていたが最近はテイクアウトも一般化しつつある。

 

 私が住んでいる湘南でも、うどん屋さんやイタリアン、和食などでもテイクアウトは普通にしてくれる。

 直接店に行って食事をする場合もカウンターでは、隣席との間に仕切りのビニールかアクリルでの仕切りがされているし、席で食事をする場合も隣り合わせで座ることはなく対面で1m以上の感覚を空けて食事するようになっている。飛沫感染を避ける予防策なんだろう。

 

 こうなってくると飲食業では「密」を避けるために客の収容数を減らし回転で客を確保しないと、売り上げという面では当然減少することになる。営業時間を引き延ばすことで売り上げ確保しようとすれば、従業員の作業時間が長くなるから人件費は上昇せざるを得なくなってゆくだろう。


 飲食業だけでなく会議や打ち合わせも直接会ってするのではなく、テレワークが主流になってゆくのではないか?

 日本では会議や打ち合わせは対面もしくは集まってお互いの表情を見ながらするのが一般的だったものがリモートワーク化され会議手法としては標準化してゆくだろう。会議や打ち合わせに多様性が生まれた、と云える。

 

 在宅ワークでも仕事ができることが分かったので、雇用形態も少しづつ変化してゆくものと考えられる。企業側から見れば人件費や出張旅費が大幅削減に繋がってくる。

 半面、人と人とのコミニケーションは希薄になってゆき、本音や腹を割っての話し合いなどはマイナス面も出てくるかもしれない。ともかく人間間では3密減少があらゆる場面で求められるから、コロナ以前とは様々な場面で変容することは間違いない。

 

 個人情報保護が建前になっている日本ではIT技術を駆使した国民管理が中国や韓国と比べると大幅に遅れている。徹底されるとプライバシー保護が担保できなくなってしまうが、今回のような細菌感染実態を把握するには国民の動向が分かっていた方が対策を立てる面では有効だがプライバシーが無くなってゆく、という相反した側面もあるから、導入・徹底はなかなか難しい。


 緊急事態宣言解除によりランニングする人は如実に増えている。長い自粛・巣籠生活をしてきた反動現象でかもしれない。


 愛好者にとって戸外で走ることはやはり一番やりたかったことで是非、いろいろな「マイコース」作って練習のバリエーションを増やしてもらいたいところである。山コース、土手コース、砂浜コース、市街地コースなどを使って改めて走れる歓び、汗をかく快感、走後の達成感をよく味わってください!


 プロスポーツの解禁予定も出た。野球は6月19日から、Jリーグも7月から再開、女子プロゴルフも再開されそうだ。3密回避の対策や除菌方法が編み出されてくれば、水泳、その他の集団スポーツやコンサート・展覧会といったエンタメも順を追って再開するだろう。

 

 コロナ以前のような大型イベントが安心して開催できる環境が整うのは年明け後になるのか?・・・経済との両輪で世の中が回るようにならないと「平常」の回復は見込めない。


 ちなみに日本経済新聞の記事によると5月29日時点での製造・飲食・小売り・宿泊・サービスの業種で、解雇・雇用調整を検討している事業所は30,214件に上り前週から1週間での増加件数は8,155件と全体の4割に相当するそうだ。

 

 これらの業種が雇用調整や解雇に追い込まれた原因は売れない、来ない、である。

 緊急事態宣言が解除されても町への人出は緩慢で、感染リスクへの不安は未だ拭えてはいない感じだ。今日も26人の新規感染者が報告されている。

 

 第二派がいつ頃襲ってくるのか?梅雨や高温の夏季期間中でのコロナウイルスがどんな動きをするのか?全く予測はつかない。

 

 ソーシャルディスタンスや人数制限、会場環境面での防疫対策など、エンタメ分野での開催可能条件整備には周到な検討と具体的対策を講じながらの取り組みが標準化することになってくるのでなかなか大変だ。


 延期開催が決定されている東京五輪は、日本に入国してくる外国人の水際対策としての検査と陽性者の隔離環境を徹底しない限り、開催は難しくなってくるのではないかと思う。


 当然のことながら今感染が佳境期に入っている南米やアフリカ、ロシアなどでの感染が収束していないと、保菌者や感染履歴をもった人が入国することになり、五輪どころではなくなってしまうから一に検査、二に隔離、そして治療といった対策整備が急務、一刻も素早い政府の対応と説明を期待するばかりである。