緊急事態宣言が解除された都心の様子がテレビなどで紹介されているが、六本木や新宿など繁華街の人出は未だ少ない。政府見解が安倍総理は自らが打ち出した対策に効果があった風なコメントを言っているが、コロナウイルスに対する国民全体の意識が第1波を凌いだ最大の功労者だと私は思う。

3密を避ける、ソーシャルディスタンスを守る、営業自粛を守る、もちろんマスクをする、などの徹底をよく守って「巣籠」した結果なのだろう。


 今後、日本は梅雨の時期を経て酷暑期の夏を迎えるわけだが、第2波が来るであろう秋10月までに医療施設・医療スタッフ・防護用品・治療器材・感染者の収容施設整備をどれだけできるか?が対応成否の分岐点になるから、そこに注力してもらいたいと思うが・・・。



 木村花さんというプロレスラーが亡くなった。私は彼女のことをよく知らないが、テレビ番組をきっかけにSNS上で誹謗・中傷を受けたことで自らの命を断った、と伝えられている。インターネットの発達によって生まれたシステムの悪しき側面が引き起こした出来事のように思う。


 PCの発達・普及によりIN社会が生まれ情報伝達手段は我々年寄りには到底追いつかない勢いで進んでいるが、何より大切なことはこれら諸々の利器を使ったり活かしたりするのは人間である、ということだ。〝人間〟が正しい知識と倫理観をもち、誤りのない判断力に従って事象(出来事)や状況・相手などを取捨選択して身を処すことができれば、格段に事件・事故を防いでゆくことができるはず。つまりは「人づくり」なのである。


 人づくりの根本は幼児期(生まれてから小学校にゆくまで)においては家庭における親の躾(しつけ)が大切で、深く正しい愛情をもって育てること。もちろん良いことを褒め、悪いことを諫める、正しいことを教える、という至極当たり前の子育てである。

 

 5~6才までに第一自我が作られるからこの時期での子育てがものすごく大事!ともすればストレス社会下では親が生活することで精いっぱいになってしまい、子供への接触の仕方を誤り虐待に走ったり物だけで子供を扱ったりしてしまうからこどもは歪曲された育ち方をしてしまいがち。やはり情操豊かに大らかに育てることが必要だ。


 親子間で育まれる愛情に根差した子育ては倫理観や慈しみ、労り、やさしさ、といった人間本来の原資の源で、これが幼児期に作られれば成長過程で大きな誤りを避け、本来のあるべき姿を保ちながら育ってゆくものである。


 他者、つまり学校の先生や先輩との関りにおいても「根本」がしっかりできていれば、間違いの少ない人間が誕生するのである。


 今回の木村花さん事件を受けて総務省はSNSに対する運用上のガイドラインが早晩示されることになると思うが、要は遣い手であるユーザーがしっかりした倫理観のもとに利器を使えれば間違いを減らすことはできるのである。

 


 いつも云うことではあるが国は「人づくり」に腐心と注力することが国と国民をつくることにつながる、ということに一刻も早く気づいて手を打たなければこの国は滅んでしまう。これ以上国民を犠牲にしてはならないはずだ!