ごきげんよう!森澤勇司です!

 

いつもコメント有り難うございます!

心の傷を癒す幸せになることば

■  三輪大さん

http://ameblo.jp/miwa-dai-3/
 

こんにちは。

>『風姿花伝』の十二三歳
>「時分の花」について当られていることと
>ものすごく共通する感覚があります。

このお言葉で、読んでみたいと思い、アマゾンから購入しました。

良書のご紹介、有難うございます。

お役に立てば幸いです!

 

 

今回は
「救済」をテーマにお届けします。

お仕事のヒントになれば幸いです。

 

舞台も復活し始めました。

 

 
4月から7月に延期になった「朋の会」が
7月26日観世能楽堂で開催されました。

 
延期になると舞台が重なる方もいるので
私は代役で出勤でした。

 

「籠太鼓(ろうだいこ)」

3曲有る内の真ん中「籠太鼓」を勤めました。

能の中で「○○太鼓」と曲名がつくものは太鼓がでない!

 

この「籠太鼓」も楽器は笛、小鼓、大鼓の三役です。

 

この物語はなんとも不思議な物語です。

 

①殺人犯が脱獄する

 →舞台には登場しません。

 

②妻が代わりに籠に入れられる

 →夫の居場所は知らないと言い張る

 

③釈放を嫌がる

 →夫のいた場所にいさせてください。

 

④無罪放免、釈放される

 →実は夫の居場所に向かいますとカミングアウトする

 

⑤籠の番人は親の十三回忌なので無罪にする

 

現在だったら「え~」というような物語です。

 

 

この曲が残っている理由とは

現代劇だったら

一体何の話かわからないような

コントのような落ちとも思えるものが

能になると味わいが出てくるのが不思議です。

 

この設定が

将軍と跡取りだったら

とらえられてすぐ処刑でしょうし

 

 

恋人同士だったら

居場所を知っている嘘が、

すぐにばれてしまうかもしれません。

 

年を重ねた夫婦の

妻の機転

 

居場所を知っているのに

知らないと行って

釈放されるときも

夫のぬくもりを感じたいから

籠から出ないと駆け引きする

 

籠の番人が許した後は

「ほんとは居場所知ってます~

これから会いに行きます!」

 

 

室町から江戸期まで

無罪でとらえられ

処刑される人は現在よりも多かっただろうと

推測されます。

 

そんななか「救済」されたい

という願望がこの曲を残したのかもしれないですね。

 

仏教で救われるとか

神が現れるとかではない

能では数少ない人間ドラマです。

 

現代に当てはめてみると

 
現代では夫の罪は
妻がかぶるものではない。
 
これは、昔からそう思われているんです。
 
時代劇に出てくる武家社会は
「家の罪」として扱われますから
誰かが罰せられる。
 
 
個人は夫婦であっても
別人格です。
 
宗教においても
夫婦片方が信心深ければ
二人が救済されるわけではありません。
 
また
女性はこのくらいの嘘は
平気でつきますよ。
 
そんなメッセージを受け取る人もいるかもしれません。
 
また
夫婦で犯罪に手を染める人もいる
価値観の同じ似たもの通しが夫婦になる
 
籠の番人はめんどくさいこと嫌いだったのか?
 
そんな感想も聞いたことがあります。
 
 
また
単純に楽曲の面白さ
リズムの展開の面白さを味わうこともありです。
 
 
最近、西洋絵画では
鑑賞法というものがあり
読み解きという楽しさもあるようです。
 
能の場合は
読み解きよりも
 
今の自分の気になっていることに
照らし合わせて見るのがおすすめです。
 
見方のバリエーションはお伝えしても
「こうみる」という指針はお伝えしない
ここは私がガイドするときには気をつけています。
 
長く残っている曲には
一度ではわからない味わいがるものです。
 
そんな同じ曲を見ていた、
時代の違う人が
何を感じていたのか
思いを馳せるのも
長く上演され続けている曲の面白さでですね。
 
天命のアクションプラン
(男性でも)自分が妻の立場だったらどんな行動をとるか想像してみる。

 
 
 
 
いつも最後まで読んでいただき
有り難うございます!
 
またお目にかかりましょう!!!
 
フォローしてね!
 
おすすめ
●1日1分!能の言葉 毎日8時配信メルマガ
●プロフィール