私たちの手 | 別所ユージの日記「タテガミトラベラー」

私たちの手

少し気持ちを話させて下さい。

 

この世界には不条理だと思えても、自然から学ぶべきことがたくさんありますね。

パンデミックを題材にした映画をただ漠然と娯楽として見てた頃、こんな未来を

誰が想像していたでしょう。

しかし私たちはこの世界、自然と共に生きている。

今、私たちはどう命を守り、どう生きればいいのでしょう。

確かにウイルスとの戦いは過去も現在も、そして未来も人類にとって常に脅威です。

 

言うまでもなくまずは命守る行動が大切で第一優先ですよね。

大勢の人が密集する活動は自粛、延期、中止も仕方ないと考えます。

 

ただ、もっとも気をつけなければならないのが、この新型ウイルスは

人の「思考」にも感染するということ。

このウイルスの最大に恐ろしく、厄介なところ。

 

国内でも多くの人が軽症という事実より、恐怖という概念が頭に感染してしまい、

パニック、デマ、差別、買い占め、高額転売が世界中で起こっている。

これは虚栄(嘘や噂)を認識出来る人類の「思考」だけに感染します。

目で見た事実、だけを信じる多種の生き物にはこの虚栄(嘘や噂)は感染しません。

そもそも認識出来ない。

 

使い方次第で最強でもあり、弱点にもなり得る人類が持つ「噂」を信じるという概念。

それが引き起こすパニックこそが本当の脅威かも知れません。

 

では、こんな時どうすればよいのでしょうか?

それはやはりまずは冷静に、客観的に現状を捉え、行動の優先順位をつけることだと思います。

やはり手洗い、消毒、うがいなどは有効な手段でしょう。

マスクの特性としては、拡散を防ぐ能力はあっても、防御にはあまり適してないかも知れません。

ただ、精神的な心のよりどころとしてマスクをしたいと思うのも心情です。

そして一定期間の巣ごもり状態も効果を表すものだと思います。

 

でもこれだけ情報が錯綜するとさすがに恐いですが、

それ以上に本当に恐いのは人の「思考」に感染する恐怖というウイルス。

 

それでもこんな時に戦う人々。

世界中での医療に関わる医師、看護師、その他機関に関わる人々。

人を救う仕事に従事した人。

人を救いたいと志を持つ人が命をかけて行動に移している様子を

私たちは情報として、映像として見ることが出来る。

 

とても学ぶべきことが多い。

多過ぎる。

 

そしてクリエイター(表現者)の方々たちも

それを取り巻く環境にいる方々も辛い状況ですよね。

公演は日々中止、延期を余儀なくされてます。

それは色んな震災を思い出させます。

 

しかし医学が身体の薬、ワクチンで人を治すように、

音楽家、ダンサー、俳優などエンタメの人たちは心に効く薬、すなわち歌や踊りで人を元気に出来る。

それは多くの災害の中から、のちに必ず芸術、エンタメは必要だということを学ぶこと、

実感することが出来ました。

 

なので、当事者になるやもしれませんが、公演中止、延期になったとしても

次に出逢える笑顔を目標に、自分に出来る技を磨いていようと思います。

 

楽観的かも知れませんが私たちは必ずこの難題を克服し、前へ進むでしょう。

それは歴史が証明してくれてます。

このウイルスを押さえ込む時はそう遠くないはずです。

 

私たちの手は、色んな意味で誰かの手に触れ、誰かの手を借りて生きている。

どこかに触り、誰かに触り、物を共有してる。

それは目には見えないもの、想いや愛情、心さえも触れ合ってる。

私たちの手は、その手を振り払い、奪い合い、争うための道具ではないのだから。

 

世界中の人々が物理的にも手を握り合う日は、

きっと今の時代に意味のある大きな勝利の日なのかもしれません。

 

戦う相手も見えず、応援する誰かもわからず。

みんな困ってる。

みんな恐怖と戦ってる。

 

家族でいましょう。

笑顔でいましょう。

 

そろそろ桜が綺麗に咲き誇る時期ですね。

早く穏やかな日々が戻ってきますように。