【このブログはシェア、リブログ、転載大歓迎です☆】
荒川祐二&Teamスサノオで~す☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『スサノオと瀬織津姫を巡る旅』。

※これまで掲載済みの話はこちら☆

※イラスト from 瑠璃の星☆ミさん











前回までの話で、

 

『謎の神』ニギハヤヒに関して書かれた、

 

神話を読み比べる中で、

 

 

ある一つの記述が目に入った。





それは『ホツマツタエ』という神話の中に描かれている、

 

瀬織津姫の夫神である神の名前が、



『天照(アマテラス)大御神』と表記を同じくする、

 

『天照(アマテル)神』であるということ。

※イラスト from 瑠璃の星☆ミさん


そしてもう一つの神話、

 

『先代旧事本記』という神話に記載されている、

 

 

ニギハヤヒの神名が、

 

『天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊(あまてる くにてるひこ あまのほあかり くしたま にぎはやひのみこと)』であり、


『天照』という字を冠しているということ。








一体これは、


何を意味しているのか?









その答えを探るべく僕らは、


天孫ニニギさんの前に、



ニギハヤヒが多数の神を引き連れて、


降臨したという伝説を持つ地、


大阪は交野 磐船神社に降り立った。

ここの由緒書きに記載されているご祭神は、



その名も、


『天照國照彦天火明奇(櫛)玉饒速日尊』。

確かにここに…ニギハヤヒはいる。







しかし、

 

ニギハヤヒという神に対する、

 

僕自身の『正しき理解』がなければ、

 

 

参拝した所で、

 

姿を現してくれることも、

 

接することも許されないのは、

 

もうこれまでの経験でわかっていることだった。










では、

 

ニギハヤヒという神に対する、

 

『正しき理解』とは一体何になるのか?









これまでの僕の浅い知識で分かっているのは、



ニギハヤヒとは、


瀬織津姫のかつて愛した夫であり、


天照の孫ニニギさんのお兄さんであり、



その名に『天照』を冠するということ。







それと同時に、


ニギハヤヒについて近年よく言われることとして、



先程言った神話『ホツマツタエ』の中の、

 

男神としての『天照』という表記から、









『太陽神 天照(アマテラス)は元々男だった!

 

それを天武天皇、持統天皇が自分たちの血族の権威を示すために、

 

新しい皇室の祖先「女神 天照」を作り出して、

 

 

元々存在していた、

 

「男神 天照=ニギハヤヒ」を上書きして、封印した!』

 

 

ということ。










僕は本音を言うとあまり、


この説にはピンと来ていない。










その理由の一つは、


これは完全な僕の主観になって申し訳ないが、



『女神 天照』がもし作られた信仰や


作られた神というのであるならば、

 

 

数千年という時を越えて、

 

ここまで愛され続けるのだろうか?



ということが、

 

僕が今『女神 天照』に対して、

 

抱いている思いだった。

そして現に、

 

このもう一つの『天照』の名を冠する、

 

『天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊』を祀る、

 

ここ磐船神社の由緒書きにも、




きちんと、

 

『天孫饒速日尊は天照大御神のご孫神にあたり、

 

大御神の御命令により、

 

高天原より天の磐船に乗って河内国に降臨されました』

 

と記載されている。

そう考えると、



『女神 天照大御神』も、


『男神 天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊』も、



両方ともに存在する。

では、


この『天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊』とは、一体何者なのか?










…その答えが、

 

今の僕にはよく分からない。










…疑問が解けないながらも、

 

とりあえず参拝をしようと思い、

 

拝殿の前に立つ。

ちなみにこの磐船神社は、

 

ニギハヤヒが天から降臨する際に乗ってきた、

 

『天の磐船』。

 

 

拝殿の背後にそびえる、


高さ約12メートル、長さも同様に約12メートルの舟型の形をした巨岩を、

 

ご神体としている。








その『天の磐船』を望みながら、



とりあえず今ある浅い知識の中で、

 

『ニギハヤヒ』という神さまを思い浮かべて、

 

参拝をしてみる。

ペコリ、ペコリ、パンパン、ペコリ。

(二礼二拍手一礼)










…しかし、


こんな疑問ばかりの頭では…。









…。

……。

………。

…………。









やはり…現れてくれるはずもない…。

まだ僕の知識としては、

『女神 天照(アマテラス)と男神 天照(アマテル)が違う』ということがわかった程度で、



そんな程度の理解では、


ニギハヤヒという神に対しての、

 

『正しい理解』には至れるはずもない、ということなのだろう。









…しかし、



ニギハヤヒの正体に迫る、


何かしらの次のきっかけだけでも掴めないことには、


ここに来た意味がない。











…どうしたものかと、

 

拝殿を見上げて考えていると、

 

 

どうしても拝殿裏にそびえる、

 

『天の磐船』が目に入ってくる。

あ「スサノオさん…」






ス「ん?」






あ「…それにしてもニギハヤヒさんって、

 

でっっっっかい岩に乗って降りてきたんですね…」

 

 

 

 

 

 

ス「…ん?

 

まぁ先代旧事本記の中にも書かれてるけど、

 

 

そら32柱の天つ神を始め、

 

合計73柱の随神。

 

 

そこにさらに、

 

武装した兵隊も引き連れて、

 

降りてきたんやから。

 

 

とんでもない大陣容よ」

 

 

 

 

 

 

あ「…こわ…(笑)

 

だから以前お会いした、

 

ニギハヤヒさんの部下、

 

『アメノシタハル』さんも武装していたのか…」

ス「そういうことやわな」






あ「…って、ん?

 

 

そういえば先代旧事本記に書かれている、


ニギハヤヒさんが従えてきた32柱の『天つ神』の中に、



僕が知っている名前の


『天つ神』も何柱かいらっしゃいましたよね?」








ス「さぁな、そんなもん自分で調べろ」







あ「………」









…。

……。

………。

…………。










…『謎の神』ニギハヤヒの正体は、

 

未だに雲がかって見えてこない。







その時ふと拝殿から視線を外すと、

 

僕の後ろ脇に文字の刻まれた岩が、

 

目に入って来た。

そこには、


ニギハヤヒがこの地に降臨する際に、


天空より国土を望み、


『虚空(そら)見つ日本(やまと)の国』と言い、





そしてそれがこの国のかつての、


『やまと』という国号の始まりだという、



『日本書紀』、『先代旧事本記』にも描かれている、伝説が刻まれていた。







…この伝説は恐らく、

 

初代神武天皇が、現代まで続くこの国の礎、

 

『ヤマト王権』を成立させるより前の話。




なぜなら古事記を始めとする、

 

様々な神話では、

 

神武天皇が『ヤマト』の地に到達した時には、



すでにそこに『ニギハヤヒ』という神がいた、

 

という表記があるからだ。







…能天気な僕はこの旅が始まる前、

 

ニギハヤヒという存在も、

 

瀬織津姫という存在も、

 

 

正直気にかけてくることも、

 

ほとんどなく、



古事記の世界に登場する、


『明るく、楽しく、元気いっぱい』の、


神さまとの物語だけを描いてきた。







しかし、







『女神 天照とともに存在する天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊』。



『大量の軍勢とともにこの地に降臨し、


初代神武天皇よりも先に、この国を「やまと」と名付けた謎の神ニギハヤヒ』。



『そしてその妻であり同じく伝説の女神、瀬織津姫』。









必然の流れの中で携わることになった、

 

息を呑むような、



壮大過ぎる二柱の伝説の神の姿に向かう、

 

旅は続いていく。









交錯する神話と人の歴史の断片を、

 

拾い上げながら。


―――――――――――――
※八百万の神々オールスターが登場する☆荒川祐二最新刊『神さまと友達になる旅』☆

Amazonでのご予約・ご購入はこちらから☆
―――――――――――――
この一冊で神さまのことがわかる☆ 『神訳 古事記』のAmazonでのご購入はこちらから☆
―――――――――――――

↓↓↓↓↓

『荒川祐二オフィシャルLINE@』始めました☆

友だち追加

↑↑↑↑↑

―――――――――――――

―――――――――――――
☆このスサノオシリーズは、作家 荒川祐二として描く日本の神さまの物語です。

この物語をきっかけに、偉大で遠いと思われている神さまたちの存在を親しみやすく、温かく感じて頂けたら幸いです☆
―――――――――――――
↓↓最後に、ここを両方とも『ポチポチ』してもらえると(※何回でも可)、物凄く喜びます( ☆∀☆)↓↓

↑↑↑↑↑
―――――――――――――