「おかえり」を他人に言われるあたたかさ この町に来て二年が過ぎる


黄昏の近所で遊ぶ子の声が日本語みたいに届いた窓辺


いつの日か父が「昔はよかった」と言ってた日々にいるのだろうか


この国に二年暮らせど三歳の君の半生よりは短い


親友の「Yujiの国はどう?」という問いがかすれた夜空の風に


メーターが壊れておりぬミニバスは夜へ夜へと加速してゆく


あの夏に飛ばしたスイカ少年の種が我が家に芽をふいている


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-スイカ少年とスイカ少女
          スイカ・チルドレン(今年のスイカはどうですか?)