崇高なシェアの精神 ものさしをポキッと折って友に譲れば


助け合う文化があればテストでも友から友へ答えは巡る


カンニングしててもどうせ誤答ならいっそ白紙の答案がいい


はじめから神頼みなる答案の「神よ、あたしに良い点数を」


つまらないパントマイムを見るようにポカンと口が開いてる生徒


嘘をつくならもう少しマシな嘘あっただろうに「道に迷って」


「何時だと思ってるんだ」君は見る時計が腕にあるように見る


日本語で開き直って怒鳴ったら反省してる伝わっている


百本の棒から九十九本の棒を消したら「1!」と答える


九九リレー七の段より鞄から君が取り出す黒い電卓


電熱を取り扱った実験で「家に電気がないです」と言う


5たす5は55と言う君の目にそれもそうだと思えてもくる


数学を教えないこと 数学を通して何を教えていこう


長縄を一人で跳ぼうとする君よ 空に向かって高く、高く跳べ


天使でも悪魔でもなく愛すべき子鬼と呼びたい私の生徒


青年海外協力隊(理数科教師)の一生一句~アフリカから一句、詠ませていただきます。~-子鬼
              愛すべき子鬼たち(高く、跳べ!)