夜中の0時過ぎに夫に電話。
トイレに入ってる夫。
夫の部屋から絶えず、呼び出し音が鳴り響く…
普段から
仕事の電話が夜中や朝方かかってくることは多々あります。
その時は普通に電話に出るか、着信相手を見て翌朝掛け直すか。
この日は10回以上コールされていた。
トイレから出てきた夫に一言
私「こんな時間に誰から電話?」
夫は、そんなことを言う私を鼻で笑い、自室へ戻って行った。
「◯◯会社だよ」とでも言いに戻って来るかと思いきや、そのまま部屋から出て来なかった…
イライラする。
ものすごく腹が立ってきた。
それから、一通りの家事を終え、寝る支度をして部屋に入ってから夫にメールをした。
「仕事ですか?彼女ですか?そんなに私が嫌なら別れれば良いのに。奥さんが気持ち悪いとか外で言ってるんでしょ」
夫は、もう寝たのか
しばらくしても既読にならず、返信は無かった。
そんな喧嘩を吹っかけるようなことをした自分に対して、身体が震え、動悸が激しくなるのがわかった。
とても寝れるような状況では無かったから、規定量を超えた安定剤を飲む…
気が付くと
ドサっと全身に重みを感じて目が覚めた。
夫が私の手を握りなら、抱き締めるように覆い被さっていた。
夫の重みを感じるのは とても久しぶりだった。
夫は
少し身体を起こすと
何も言わずに ただ
切ない目をして私を見ていた。
私は目を逸らして、そっぽを向く。
何か言われた気がするけど、よく覚えていない。ただ、なんか夫の顔を見る勇気が無かった。
そんな私を痛いほどに
強く強く抱きしめて
頬と首筋に
とても優しいキスをして、夫は仕事に出かけて行った。
その様子から
真夜中の電話は「彼女」では無いことがわかった。
そんな事は最初からわかってたけど、ちょっと嫌がらせをしてやりたくて「彼女」という言葉を使った。
夫も夫で
私に応えられないことに苦しんでいる気がした。
あなたは何を思ってるのだろう?
私はただ
あなたを信じて待っていれば良いのか。