父の言葉です。
まだ実家にいた頃、仕事やら人間関係やらを母に愚痴っていると横から父が言ってきました。
「女は利口で馬鹿が良い。馬鹿なふりしてる利口な女が良い。お前は利口で利口だから可愛げがない。」
と。
この時、憤慨したのを良く覚えています。
若い頃の私は上司や男性社員ともやり合っちゃう方でした。間違ったことが大嫌いで、ズルイことも嫌いで、正論と正義で意見を通すタイプです。
長い社会人経験の中で その辺は学びました。
柔軟に対応できるようになり、自分の損得考えてうまく「グレーゾーン」を作って上司を立てることも学びました。
ちなみに母は「馬鹿なふりした利口な人」です。だから夫婦上手くいっている。
(最近は母の愚痴も増えましたが、笑)
私から見ると、父に対して とても従順な母でした。昼間は自分もパートに出ているのに、帰宅の遅い父に合わせ過ぎて体調を崩していた時もありました。
私は そんな母を見て、こんな風になりたくない!と思って育ちました。
どちらかと言うと父寄りな性格だと思います。
だから「父みたいな人とは絶対結婚は無理!!」と思ってました。
夫と出会った時の私は仕事の人間関係で疲れ切っていて少し自暴自棄な時でした。
体調不良により仕事の長期休暇をもらっていて、その後、退職。フリーターでたまにバイトに行くくらいで軽く引きこもっていました。
ストレス性の慢性胃炎を繰り返していたので、食も細く痩せてました。
だから「守ってあげなきゃ!」と思えるような、とてもか弱い女性に見えたのかもしれません。
それが、夫と付き合いだしてから、彼から たくさん励ましてもらって、色んなところに連れ出してくれて。凄く元気になりました。
元の活発さが戻ってきて、さぁ働こう!って気持ちにもなり、すぐに新しい就職先が決まりました。
付き合ってすぐ結婚を考えていると言われたので(夫とは昔からの友人でした)2人で結婚式のために貯金を始めました。
当時、バイトだった彼のお給料は私の半分くらいだったので、貯金の額も私の方が多く出して貯めていました。
もう、この辺りで凄く劣等感を与えてしまってたと思うのです…
結婚するにあたり彼がバイトのままじゃ困るので、彼の希望の職種で、就職先を探してきたのも就職活動の手伝いをしたのも全部私。
これも私は彼にとって良かれと思ってやった事だったけど、男としては情けないの極みかもしれない…
今の夫は経営者なので、きっと やっと「劣等感」から解放されて心が自由な状態。
数年前、事務所を構えた時も
「これで やっとお義父さんも安心してくれるかな」って言っていたのを覚えています。
まだ、気にしてたんだ…
と思いました。
私。
父の言う通り
とっても可愛げのない女ですね…
何十年か経って、だいぶ男性を立てられる女になったと思っていたのですが。
お前は俺がいないと本当ダメだな〜
って言われるには程遠いかもしれません…
はぁ。
結局、体調悪くてダメな私でいないと
「コイツは1人でも大丈夫!」って捨てられてしまうのかしら。
夫に弱音が吐けないんです…
体調悪そうにしてたら「仕事し過ぎ」と言われてしまうし。
過去の精神疾患からも余計な心配かけたくないと思ってしまう…
私を良く知る友人は男女共に
「ユイちゃんは放って置けないタイプ」と言います。それは夫に弱音が吐けないから、友人に頼っちゃうんですよね…
本来の私は後者でありたいんです。
それを夫にできたら良いんですけど。
塩梅が難しいです。
すごーく、すごーく…