4月も半ば、道路に残る桜の花びらがほんとに雪に見えるような寒い日が続いています。
4月17日(土)、今年度2回目のゆいの会が行われました。参加者は14人でした。
まず、福井養護学校の渡辺祐美先生から、「肢体不自由特別支援学校での性教育の取り組み」ということで報告をしていただきました。性教育は誰もが大切だと思いながらも、「時間が取りにくい」「何から取り組んでいったらいのか・・・」「見通しを持ちにくい」という声や、教師の経験や教育観からそれぞれが思い浮かべるものが少しずつ違うという取り組みにくさを克服するために、性教育の指針となる「性教育全体計画」を作成し、その計画をもとに実践をされています。
「性教育全体計画」では、性教育は豊かに生きるための教育とし、目標を①自己理解や自己肯定を促す。②自己表現できる力や相手を思いやり認めようとする気持ちを育てる。③社会の一員として、直面する諸問題を適切に判断し、意志決定や行動選択をできるようにする。という「自分」「人」「社会」において定め、発達段階(3段階)に応じた各学部での目標をもとに、各教科や特別活動、総合的な学習、自立活動、合わせた指導での指導内容を明記してあります。また教師のかかわりの基本姿勢、年齢に応じたかかわり方や児童生徒の気持ちに寄り添い、ありのままを認め、見守り、受容されることの心地よさを感じれらるようなかかわりを行うこととしています。
この計画をうけ、「自分の身体を知る」「友達を知る」「家族を知る」「自分の思いを伝える」などをテーマに実践を行っています。
質疑応答では、全体計画を作成し性教育の実践の機会が至る所にあるという気づきにはなったが、ともするとそのなかで科学的知識(2次性徴、妊娠出産・・・)が埋没してしまがちになること、教師の姿勢では同性介助の重要性について様々な意見が出されました。
その後、教師間の認識の差に対応して、職員間で性教育を考えるために行ったブレーンストーミングとKJ法を紹介してくださり、参加者で実際に体験してみました。
「性教育をするとしたら、何をしたいか」というテーマで5分間意見を出し合い、それを小さな紙に記入し、でた意見をカテゴリーに分けて検討するものです。
2チームに分かれ体験しましたが、さすがに性教育のプロ集団、2チームとも5分間に20項目のやりたいことが出てきました。カテゴリー分けをしてみると「生き方」「科学的知識」「自己理解」「他者理解」「共生」「人権」「リラクゼーション」に分けられ、一同納得の結果となりました。
このように今回も和やかでとても実り多い研修会となりました。
報告いただいた渡辺先生ほんとうにありがとうございました。
(参加者の感想から)
◎すごーくゆったりとした雰囲気のステキな会ですね~。ここちよかったです。こどもたちと関わっていくうえでの 気持ちの持ち方、関係づくりはとても大事だと思います。こどもたちは大切なひとりの人間、それと同じで関わっていく、私たちも人間なのでカンペキではないけれども、こどもたちをひとりの大切な人間として関わっていくためにも自分も自分を大切と思えるこころをもちたいし、自分の人生を大事にいきるちからをつけていきたいです。自分が自分であることを楽しんで生きたいです!!
ステキな感想をありがとうございました