20年も同じ職業同じ会社
なんで独立せんの?
私が常に吉本くんに
言っていた言葉です
そうなんですよ
この専門職系って結構みんな5年で
独立したり20歳の子がひとり親方
したりするんです
吉本くんは
多分初めてそんな事
言われたんやと思う
かなり驚いてたもん
20年もしてたら余裕で
独立出来るやん!
頑張ってしよや!
っていくら言っても右から左
そう…
吉本くんは石田さんから離れる
なんてことこの20年考えたことも
ありませんでした
石田さんといつも一緒
❤❤
が良いんですよ
「お前ってな?周りがどんどん先に行って稼いで上に行こうとしてるのに、なーんも思わんの?中学んときに不良してたんが人生のピークか?」
「みんな独立しよる?」
「周り見る力もないか?周りの奴らみな鼻垂らしてボケーとしとるか?稼いでるやろが!」
「そ…そうなんかなぁ?」
「まあ毎月前借りしよんはお前くらいやろな」
とにかく周りを見て欲しかった
ヤクザ映画を見るんじゃなくて
みんながどんな風に生きてるか
家建ててる子もいる
会社立ち上げた子もいる
結婚して幸せにみんななってる
「お前の幸せは石田を幸せにすることか?ワシの事はどないするんや?」
もう末期の会話ですよね
吉本くんは世間を知らないから
圧倒的に金の稼ぎ方を知らないんだ
けど…
1番近くで見てる石田さんのやり方
見たら普通は分かるん
やけどなぁ(意味深)
ホンマに吉本くんみたいなんを
節穴って言うんやろな〜
余りにも酷い状態なのを
知りかおる君が
「仕事振ったるわ」
と神様みたいなことを言ってくれました
「かおる君が仕事回してくれるって。連絡しな!」
「え??💧仕事って?」
「だからお前がしよる型枠や!」
「え?どうやってするん?」
「どうやってって…」
かなり動揺したのを覚えてます
「普通にレンタル会社で材料借りて若い衆に仕事行かしたらいいやん…」
「ワイ若い衆やおらんよ💧」
もう私の目が節穴になりました
「ちょ…ちょっと待てだ💦若い衆おらんて、じゃぁこの20年お前なんしよったん?」
※若い衆とは何もヤクザばかりが
使う言葉ではなくこの場合
部下って意味です
「…」
「お前自分が石田さんの若い衆してそれで満足してたん?なんで自分の若い衆作らんかったん?そうしてたら今までやって石田さんに言われた用事自分の若い衆にやらせたら済む話だった事ないか?」
この時吉本くんがなんて
言葉を発したか記憶にありません
都合悪くなると喋らなくなる人でした
冷静に考えたら仕事の材料借りる
金もないわな
「ホンマにお前ってなんの為に生きとん?こんな人生で楽しいか?」
ポツリポツリと言葉を投げかけたけど
本当にこいつには言うだけ無駄やな
本気でそう思うように
なった夏の終わりでした
続く