古巣・テレビ長崎で長く社長・会長を務められた

金子源吉さんの訃報に接した。

 

会社を辞める時、社長室で

金子さんにかけていただいた言葉がある。

 

東京に行く私へ・・・、

「失敗して帰ってくるな」

厳しい言葉だった。

 

けれど、これまで生きてきて、

ふとした時にこの言葉に支えられてきた。

今回の訃報に接して、

改めて感謝の気持ちが蘇ってきた。

きちんと「ありがとうございました」とお礼を言えないまま、

時間が過ぎてしまったことが、今は悔やまれる。

そして、餞の言葉と共に

金子さんは私にパールのピアスを贈ってくださった。

そのピアスは、

「今でも私の勝負ピアス」だ。

ここぞという大事な日には、必ずこのピアスをつける。


 

 

当時の金子さんは、経営計画委員会を立ち上げ、

外部の専門家を招き入れて、

会社の中長期的な経営改革に辣腕を振るっていた。

かなりのワンマンでもあったので、

社内には反発もあった。
退任される時も、決して穏やかなものではなかったと聞いている。

報道畑にいた人間として

「営業の都合になんて左右されてはいけない」という

妙な矜持を持っていた私ではあったが、

それでも私自身は、金子さんのことが嫌いではなかった。

けれど今振り返ると、
大きな改革をしようとする人には、
それだけの覚悟が必要だったのだと思う。

 

会社を辞めてから一度、

空港で偶然お目にかかった時、

「社長がおっしゃった意味が、今なら少しわかります」とお伝えした。

金子さんは柔らかな表情で、黙って頷いていらしたなぁ。

あの時、もう少しお話ししておけばよかったなぁ。

 

心よりご冥福をお祈りいたします。

 

 

☘️ここまで読んでくださって、ありがとうございました☘️