春になると、宮城県内では「亘理」「山元」などで、いちご狩りが楽しめます。
なので、なんとなく、「いちごは春」というイメージをもっていました。
が、昨年から、農山漁村で働きたい方のサポートをさせていただき、宮城県登米市に通いました。登米市は、キュウリ、キャベツ、米、その他なんでもとれるというオールマイティな地域。そして、いちごの産地でもあります。お世話になった農家さんでは、秋口からいちごのハウスでの動きが活発となりました。
「え?今頃から忙しいのですか?」と伺うと、クリスマスケーキ用のいちごの出荷が11月くらいから盛んになるのだとか。寒い冬に向かう登米市でも、いちごのビニールハウスの中は暖かく、受粉のためにミツバチくんたちが舞っていました。
広~いハウスを見渡して、その規模に圧倒されていましたが、ハウスの維持・管理に大変さについてお話を聞き、あらためて感心。温度の管理、湿度の管理、日照時間との兼ね合いなど、いちごづくりには気象についての知識も必要なこと、それらを管理するための機器のメンテナンス知識が必要なこと、一度にたくさん同じ時期にいちごを収穫することになると、人的シフト管理が必要。そして、人力だけでは不足するときには、いちご収穫ロボットが登場するとか。
そして、食の安心・安全が叫ばれる今、農薬を使わず、いかに質の良いものをつくるか・・・そこには、バイオテクノロジーの知識も必要聞き、これだけの規模の農家さんだと、考えることがたくさんあるのだとその社長さんの話に聞き入りました。つなぎが似合う、首にタオルをかけた姿がサマになる、フツーの農家のおじさんのようで、実はとってもすごいんだ!と、私は、尊敬のまなざしにかわっていったのでした。
登米ではいろいろな種類のいちごをつくっています。とちおとめ、もういっこ、らいほう・・・など。その社長さんから、クリスマスケーキに使ういちごは、あまり甘みがありすぎてはダメなんだ、と教えていただきました。クリームの甘さといちごの甘さ、スポンジの甘さと、すべての甘みが強くてはバランスがとれないのだそうです。パティシエやケーキ職人が、つくる段階でいちご選びをするというよりも、「ケーキにはこのいちごをつかってください」と提案するのですね。
何気なくいちごをつまんでポイポイと口にいれていた自分を反省し、この一粒のいちごに、とても多大な苦労がかかっているんだと理解しなくてはと思い、「ハウスの見学に、仙台からひとを連れてきてもいいですか?」と社長に伺ったら「いいよ」と笑ってくれました。
しかし、先日、この尊敬する社長さんが病に倒れ、とうとう帰らぬ人となってしまいました。いつかは、この一粒のいちごの大切さ、つくるまでの苦労など、みんなでハウスに集まって見て・聞いて・学びたかったです。
クリスマスケーキの上にのっているいちごが、ゼリー菓子から本物のいちごに変わったのはいつ頃のことなのでしょう。今では、あたりまえですね。そんな、昔はなかった食文化を支えているのは、農家の皆さんの努力だったのですね。社長、いろいろ勉強させていただきました、ありがとうございました。これからも、登米のいちごのおいしさを、いろいろなところで伝えていきます!
店名:登米市内の直売所、道の駅にて販売しています











