サタデー☆コミックレビュー  『チョコレート・ファイター』 | 妄 想 ニ ラ イ カ ナ イ

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30代ダメヲタのエレキテルな日々

実業之日本社 マンサンコミックス
チョコレート・ファイター
        森川ひさし
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199X年、タイ・バンコク-。

マフィアの女幹部・ジンは抗争相手の日本人ヤクザと恋に落ち、子供を身篭る。

しかしマフィアから逃げるように引退し産んだ娘・ゼンは脳に発達障害を抱えていた。

-闘え!!格闘技版レインマン-
十数年後、ジンは大病を患う。
障害と引き換えに超人的感覚を身に付けたゼンは、幼馴染みのムンの手助けによる大道芸で母・ジンの治療費を稼いでいた。
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しかし大道芸での収入も雀の涙。
そんな時、困ったムンは偶然にもジンの貸し付け金帳簿を発見する。

「この金を回収すれば治療費に充てられる」
喜び勇んで回収を始める二人だが、それは昔ジンがマフィアとして扱っていた金だった。
そうとは知らずに取り立て先で手荒い歓迎を受ける中、ゼンの隠された才能が開花する。
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一度見た動きを完璧にトレースできるゼンはカンフー映画などを見て無意識に格闘技をマスターしていたのだ。

順調に貸し付け金を回収する二人だが、その噂はかつてジンが身を置いていた組織に伝わり..


日本でも反響を呼んだハイスピード・ムエタイアクション映画
『マッハ!!!!!!!!』
『トム・ヤム・クン!』
の監督・スタッフによる同名映画をコミカライズ。

粗筋としては映画版とほぼ同じだが、一部を効果的に改変して映画版とはまた違った面白さを生み出し、全1巻としてまとまりよく仕上がっている。

そして"障害"という描き手によっては敬遠され、禁忌となるようなテーマも幼い心ながら他者を思いやるゼンの成長をちゃんと描く事により、作者なりにクリアしているのではないだろうか。

09年5月公開の映画版(レンタル中)も併せて観るとまた違う視点が生まれるかも知れない。

実業之日本社HPでの"序章"試し読みは→コチラ←

**YouTube**
【映画版チョコレート・ファイター予告編】

ちなみに、映画版は阿部寛のタイデビュー作品。
「ノーワイヤー」とあるがそれは配給会社による誇張されたキャッチコピーであり、実際はEDロールのNG集でワイヤーアクションを映している(苦笑)