少年画報社 YKコミックス
ザ☆非情禁講師
作画 西崎泰正
原作 ディスク・ふらい
とある理由で教員採用試験に落ちた元ヤンキーのミズキ。
教師への熱意が冷めたまま母校の中学校へ非常勤講師として着任するが、担任するクラスは色々と問題を抱えた生徒の寄せ集めだった。
-体罰、歓迎♪-
昔は学校の先生に
『言葉で解らないヤツは動物と一緒だから叩いて教えるしかない』
とバシバシ殴られていた。
当時はそれを憎んでいたが、今考えるとそりゃごもっとも。
『言葉で教育出来ずに体罰に走る教師は無能』
と詰る者もいるが、それは無理な話だ。
人間には思考や感情が複雑に絡み合う"心"がある。
大人になってすらその"心"は不安定なのに、子供のうちから"言葉"だけで何でもかんでもハイハイと受け入れたり、正しいアンサーが導き出せるなら親を始め教育者なんて要らない。
もちろん、必要性のない体罰を行う歪んだ教育者も存在するのは否定しないし、許しもしないが。
この作品の主人公・ミズキは自分を体当たりで導いてくれた恩師への憧れを原動力に、時には鉄拳を振るい、時には涙を流してモンスターペアレンツや不登校、給食費問題へと"心"ごと体当たりで立ち向かう。
"元ヤンキーが過去の自分を反面教師に.."
なんて読む人によっては臭過ぎる、ありきたり、直球過ぎると感じるだろう。
しかし教育問題に拘わらず"直球"・"当たり前"が通用しなくなってきたこの昨今、こういう作品の存在はとても重要ではないだろうか?