今月の薬膳料理教室は、PTAバレーボール大会のお手伝いと日程が重なり、私は参加できませんでした。
1人で参加してきてくれた友人の話では
今月はイマイチだった・・・とのことでしたので
今月のレシピ再現はやめて、代わりに「十全大補鶏湯」という薬膳スープを、友人と一緒に作ってみました。
ちなみに、今月は「長夏の薬膳」ということで、
ご紹介だけさせて頂きます。
長夏は、大暑・立秋・処暑・白露の4つの節気を指します。
●大暑(7月23日~8月6日)
暑さが最も厳しくなる時期。
夏バテ防止に精のつくウナギを食べる習慣も。
●立秋(8月7日~22日)
朝夕が涼しくなり、秋の気配が立つ頃。
暦の上では秋だが、日中は残暑厳しい。
●処暑(8月23日~9月6日)
厳しい暑さの峠を越し、暑さが和らぐ頃。朝夕は涼しい風が吹く。
●白露(9月7日~22日)
本格的な秋の到来を感じる頃。
空が段々高くなり、朝夕の涼しさの中に肌寒さも。
長夏の時期はまだまだ蒸し暑く、雨も多く、農作物が旺盛に生長し熟していく季節です。
脾(消化器系)の働きが活発になる時期ということで、脾を補養し、
夏バテ防止にむくみを取る作用のあるもの、熱を取るもの、
消化促進に効果のあるものを取り入れたメニューで、
梅・青シソ・鯛・キウイ・冬瓜・豆乳・寒天・ジャスミン茶・
トウモロコシのヒゲ・焙薏苡仁(焙じたハトムギ)といった食材が使われていました。
さて、タイトルの「十全大補鶏湯」とは、
鶏手羽+ネギ+ショウガを1時間コトコト煮詰めたスープをベースに
そこへ10種類の漢方生薬を投入し30分煮出し、
最後に塩で味を整えて完成!という
手順としては非常に簡単な薬膳スープです。
10種類の生薬を揃えるのが、お店によってはカルテを書いて処方&調合してもらわないといけなかったりするので少々手軽さに欠けますが、そこはやはり薬扱いのため、仕方ないですかね。
使用する10種類の生薬はこんなもの↓が入っています。
女性の聖薬といわれる四物湯(しもつとう)
月経不順、月経痛、血行不良、冷え性などに効果。
◆当帰(とうき)
◆川芎(せんきゅう)
◆白芍(びゃくしゃく)
◆熟地黄(じゅくじおう)
胃腸を強化、元気をつける四君子湯(しくんしとう)
健胃、抗胃潰瘍、腹部の疼痛、利尿作用。
◆人参(にんじん)
◆白朮(びゃくじゅつ)
◆茯苓(ぶくりょう)
◆炙甘草(しゃかんぞう)
この8種類の他に以下の2種類
◆黄耆(おうぎ):胃腸や肺の呼気に元気がない、むくみ、虚弱状態を
改善。
◆肉桂(にっけい):別名シナモン。体を温め、水分や血液の循環を
良くする効果。
以上の10種類の生薬に鶏手羽が加わることで、一層作用が強まり、
子宮の働きが活発になる、女性ホルモンの分泌が高まる、
肌の潤いとツヤを良くする、毛髪を育てる、爪を丈夫にする、
手足の隅々まで血液の巡りが良くなる、腰痛を軽くする
といった女性に嬉しい効果が沢山あるようです。
お味は、鶏のダシをベースにしているので、サラッと飲みやすくはありますが、甜茶のような舌先に残る甘味と、後味にほんのりと小苦さを感じます。
気にならない方は気にならない程度にも思えますが
気になる方は気になるかもなぁ~~という感じです。
(結局どっち)
結論、やっぱり「薬」感があるのは否めないかな。
でも、面白い経験でした。
また何かチャレンジしてみたらご紹介しますね。