61冊目 コンビニ人間 | アラフィフですが

アラフィフですが

常に見た目年齢マイナス5歳を目標としています(笑)
本が好きです。
37歳で夫を亡くし.50歳で乳がんが見つかりました。
でも、これから夢も希望も楽しみもたくさんあります。

芥川賞受賞作。

文庫になっていたので購入した。

薄い!
2時間で読了。

でも!
内容がとても濃いです。


私は今まで芥川賞作品に手を出したことは殆どないのです。

私にはちょっと何だか敷居が高いと言うか、読みこなす自信みたいなものがなくて(笑)

「本屋さん大賞」や「直木賞」は読んでも「芥川賞」まではなかなか手が出ない感じ。

でも、この「コンビニ人間」は読みたいと思っていた。

そして、実は読みたいとは思いながらもそこまで期待はしていなかった。
もしかしたら私には理解できないかも…芥川賞だし…と思っていた。

でも、本当に読んで良かった。

この本の主人公は、多分「発達障害」とかなのかなぁ…そういうことは何も書かれていないけど、とにかく、感じ方や感情や行動全部が、いわゆる「普通」ではない。

で、じゃあ「普通」って何?という本。

最近は「普通」という言葉を使ってはいけないと言われる。
みんなそれぞれ。
個性を大切に。
「普通」なんてない。

それでもやっぱり、この本の冒頭に出てくる「死んだ小鳥を見て、食べようと思う、美味しそうと思う」のは普通ではないと、普通は思う(笑)

でも、今は6.5%は発達障害の子どもがいると言われる世の中。
そして、だんだんとその認知度は高くなってきた。

昔は「ちょっと変わった人」とか「空気が読めない変なヤツ」と思われてた人に名前がついた。

原因が分かってきた。

原因が分かれば、それは「変」ではない。

原因が分かれば理解ができる。
理解ができれば、こちらも付き合い方を工夫できる。

それは、目の不自由な人や足が不自由な人に接するのと同じ。
相手の立場になって考える。

障害を抱えてる人たちが、生きづらくないように、障害を取り除いてあげることがバリアフリー。

私が普通であなたが変。
そういう考え方しかできない人たちこそが「変」と言える世の中になるといいね。

そういうことが押し付けがましくなく書かれている。

とりあえず、本を滅多に読まない方にもお勧めです。
さらっとすぐに読み終わります。

そして内容がとても濃いです。