三浦しをんさんの本は4.5冊は読んでいる。
4.5冊は読んでいるということは気に入っているということ。
でも。
今回はあんまりピンとこなかった。
全編が「のの」と「はな」の手紙とメールだけで書かれている。
高校生から大学生。
そこから20年くらい経って40代の「のの」と「はな」
2人は恋して、嫉妬して…その後ずっと会わなくなっても、お互いの中にお互いが存在していて…
分かるよ。そういうのは分かる。
ただ…
40代になっても成長しないんだよねぇ。
口では相手の幸せを願ってるんだけど、
恋に恋して、過去に恋して、生きてる。
そう感じた。
環境は変わっても、違う人と関わっても、2人は変わらない。
作者はそれを書きたかったのか、何を読者に伝えたかったのか、私にはよく分からなかった。
ただ、一文だけとても好きな文章があった。
「亡くなった人が私にくれた1番大切なものは、記憶です。それはいつも私の中にあって、好きなときに取り出し、眺めたり耳を傾けたりすることができる。物は何も必要ではないのです」
後は、何かもう、途中から2人の手紙やメールのやりとりをただ読まされている気持ち(笑)
それも私の知らない2人のことだから、たいした興味もないという気持ち(笑)
でも結末は気になったから読んだのに、何?
これで終わりなの?
という感想。