怪談話好き?嫌い? | 前略 息子様

前略 息子様

愚父から息子に宛てた、ただの日記でございます。

雨/くもり




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子供の頃は苦手だったなぁ。

小学校で流行ってたのが心霊写真の本。
誰かが持ってきたやつを皆で回し読みしてワイワイやってたんだけど、そんときゃ良いのよ。皆で盛り上がってっから別に怖くねえんだが、そいつを夜便所行ったりすると思い出して怖くなる。一人で便所行けねえ現象ってやつよ。

もうお化け屋敷とかも苦手でね。
苦手なのに無理矢理連れてかれたときは、嫌だ嫌だ言いながらずーっとひたすら親にしがみついて目ェ瞑って耳ふさいで出口までその状態で歩いてたっけ。


お母さんは何だか少し霊感あるみてえなことをたまに言ってくる。

「今、肩叩いたでしょ?」

とか、誰も叩いてねえのにそういうことを言う。

「絶対叩いたでしょ。だってまだ叩かれた感触残ってるもん。」

叩いてねえって。
俺しか他にいねえのに誰に叩かれたのよ。やめてくれよそういうこと言うの。


それに引き替え、お父さんは全くもって霊感とは無関係。心霊現象とか微塵も信じてねえタイプだ。

「お化け?そんなのは信じられない。実際自分が見たものしか俺は信じない。本当にいるなら是非見てみたいもんだ。そしたら信じるよ。」

これ
この言葉が今の父さんにもいつからか引き継がれてな、実際自分にも霊感みてえなもんは一切ねえときたもんだから、お化けなんざ見るわけがねえ。そんなもん怖がる理由がねえ。

そう思ってからは全く怖くなくなった。

お化け屋敷も余裕で入れる。
なぜならあれは本物のお化けではないから。

って要するに子供じゃなくなったってことなんだけどね。現実主義になったからお父さん同様実際に見たものしか信じられない、信じないようになったってことだ。


霊感がある(本人談)友人Kの話しだ。

ある夜、友達5人で公園でたむろしてたとき、みんなでコーラを飲もうということになり、パシりが人数分買いに行った。
ところが何故か5人しかいないのにそいつは6本買ってきた。

余った1本を真ん中に置き、円になって飲んでいた

そのとき

置いてあるコーラがすーっと宙に浮き




プシュッ
開栓した。






わああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
クモの子散らすように逃げ帰ったそうだ。



うそだろ。
そんなことあるわけねえじゃん。

が、そんとき一緒にいたって奴も本当だと証言してた。本当かよ。


でもその話し聞いたって、実際そこに俺はいねえから信じられない。本当にあった話しなのかもしれねえけど、そこに俺がいたらその怪奇現象は起きなかったかもしれない。
それくらい俺には霊感がない。

奴とどんだけ二人でいても、
深夜にドライブしようが家に泊まろうが、
なんにも起きない
逆になんか起きろよくらい思うわ。



怪談話は好きでも嫌いでもねえや。
積極的に見聞きしようとも思わねえし、見聞きしたとこで何も思わねえし。
その話し聞いたときも「へー」程度にしか思わなかったもんな。


心霊写真見るのは嫌いじゃないけどね。エグければエグいほど
んなアホな
って逆に笑えるじゃん。


昔に比べると、その手の怪談話とか心霊写真とかの番組やらなくなったよな。
今、世にも奇妙な物語くらいでしょ。


世にも奇妙な物語で好きなやつは

ハイヌーン

玉置浩二、リメイクで和田アキ子(男装)

真夏の真っ昼間の定食屋
サラリーマン風の男が一人でやってくる

「親子丼お願いします。」

その男は、店に貼ってあるメニューを端から注文していき、それらをどんどん平らげていく。
表情ひとつ変えずに黙々と平らげていく。

最初はふざけてんのかと思ってた店の主人と奥さん、他の客らもその食べっぷりに引き込まれていき、やがて応援するようになる。
そして二十品目の最後の一品を食べ終えたとき、店じゅうが歓声に包まれる。
相変わらず男は表情を変えない。


そして、、、

「親子丼、親子丼お願いします。」
また最初の一品目を注文する。

度肝を抜かれた観衆の何とも言えない雰囲気で物語は終わる






怖くねー
むしろ面白い