公認心理師・臨床心理士のゆうです。

いつもお読みいただきありがとうございます。





心理学の科目の中に「生涯発達心理学」

というものがあります。私も専門学校

でその科目を教えています。



昔は、心の発達は体の成長と同様に、

思春期・青年期までは細かく段階を設定して

いても、それ以降についてはあまり考慮

されていませんでした。



その後、「心は一生涯をかけて発達する

のではないか」という考え方が出てきて、

現在はその考え方が主流になっています。



ここでいうところの「発達」とは、

「成長」のように右肩上がりに増えていく

というよりも、その時の状況に応じて

「変化」していくものと見なされています。



確かに身体は、30代・40代を過ぎれば

少しずつ衰えていきます。一方で、

その時その時の環境や人間関係などの変化に

適応できるように、心は変化・成熟して

いきます。



一部の知的能力について、たとえ老年期に

なっても、経験を通して向上していくと

言われています。実際に、定年退職後に

新たなことを学んでセカンドキャリアを

スタートさせる人もいらっしゃいます。



また、幼少期の頃に親子関係などで生じて

しまった発達の歪みも、その後の信頼できる

人間関係によって修復・改善していく場合が

あります。



「私は元々こんな性格だから…」と必要以上

に悲観してあきらめることはありません。

いつからだって、その時点での自分を

見つめ直し、そこから自分自身を少しでも

向上・成熟させていくことはできる

はずです。


自らのアイデンティティを見直し、作り直し

ながら、自分をその時の状況に適応されるよう

変化させていきましょう。





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