臨床心理士&公認心理師の

中村友一(なかむらゆういち)です。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

 


 

休日、子どもと公園に行くと、元気いっぱいに走り回るわが子についていくだけで精いっぱい…。

 

そんな経験、ありませんか。

 

「抱っこして〜」「見て見て〜」「あれやって、これやって!」

 

子どもの要求に応えるのは、体力も気力も必要です。

 

でも、そんなふうに子どもに向き合えるのは、まさに親の愛そのものです。

 

 

一方で、疲れがたまってくると、

 

「もう勝手にして!」「お願いだから静かにして!」

 

と、つい強い口調になってしまうこともあります。

 

これは決して“ダメな親”だからではありません。

 

育児の疲れがたまっている状態であり、バーンアウト(燃え尽き症候群)につながるリスクがあるということのサインです。

 

 

 

 

■ 「与えてもらうだけ」の子育てが続くとどうなる?

 

子どもは、親が何でもやってくれる環境に慣れると、

 

  • 「やってもらうのが当たり前」

 
  • 「自分は与える側にはならない」

 

という感覚が育ちやすくなります。

 

すると、親が疲れていてもおかまいなしに「あれやって!これやって!」と要求が止まらなくなることも。

 

 

逆に、普段から少しずつ「自分でやってみる」経験をしている子は、

 

  • 「ママ大丈夫?お水飲む?」

 

  • 「ぼくが手伝うよ」

 

と、自然に“与える側”の行動が出てきます。

 

これは、心理学でいう向社会的行動(人を助けたり、分かち合ったりする力)の芽です。

 

 

 

■ 子どもは「与える喜び」を知ると、ぐんと成長する

 

研究では、誰かを助けたり、分かち合ったりする経験は、子どもの幸福感や自己肯定感を高めることが分かっています。

 

  • 「できた!」

 

  • 「ありがとうって言われた!」

 

そんな小さな成功体験が、子どもの心を、強く優しく育てていきます。

 

そして実は、子どもが“与える側”になれるほど、親の負担も軽くなるのです。

 

それは、親子が“お互いに支え合う関係”に近づいていくからです。

 

 

 

■ どうやって「与える側」になるように育てるの?

 

いきなり「今日から手伝って!」と言ってもうまくいきません。

 

大切なのは、段階をふむことです。

 

① 親がやって見せる

「こうやってタオルをたたむんだよ」と、まずは見本を。

 

② 一緒にやってみる

「ママと一緒にやってみようか」と声をかける。

 

③ 少しずつ任せる

できたら「ありがとう、助かったよ」と感謝を伝える。

 

 

この流れが、子どもの自信と自立心を育てます。

 

 

 

■ 失敗しても怒らないでほしい理由

 

子どもは、「失敗したら怒られる」と思うと、挑戦する気持ちがしぼんでしまいます。

 

たとえこぼしても、ぐちゃぐちゃでも、

 

「チャレンジしようとした気持ち、すごいね」

 

「ここまで出来たね」

 

と、過程(プロセス)をほめることが大切です。

 

 

 

■ 親が疲れている日は「絵本の力」を借りていい

 

どうしても余裕がない日もありますよね。

 

そんな日は、無理しなくて大丈夫。

 

「助け合い」「分かち合い」がテーマの絵本を読むだけでも、子どもの“与える心”は育ちます。

 

また、親が疲れているときこそ、「今日はママ疲れてるから、一緒に簡単なこと手伝ってくれる?」と正直に伝えるのも、立派な教育です。

 

 

 

■ 親子が“依存しすぎない関係”へ

 

子どもが「与える側」になれると、親が無理をしなくても回る場面が増えていきます。

 

親が頑張りすぎず、子どもも“してもらうだけ”ではなく、自然に“与える側”にもなれる。

 

そんな、お互いに成長し合える親子関係を目指していきましょう。

 

 

もちろん、ヤングケアラーのように、子供にばかり負担がかかるような状態は避ける必要があります。

 

大切なのは、自分と相手の両方を尊重しあえるようなバランスです。

 

 

 

■ 今日からできる小さな一歩

 

  • 「一緒にやろう」と声をかける

 
  • 子どもの“やってみたい”を大切にする

 
  • 失敗しても怒らず、過程をほめる

 
  • 親が疲れている日は正直に伝える

 
  • 絵本で「助け合い」を感じる時間をつくる

 

どれか一つでも、今日から取り入れてみてください。

 

小さな一歩が、子どもの大きな成長につながります。

 

 

 

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