臨床心理士&公認心理師の
中村友一(なかむらゆういち)です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
「本当の自分じゃない気がする」
「つい“いい人”を演じてしまう」
カウンセリングでも、日常の相談でも、この言葉を聞くことはとても多いです。
もしかしたら、あなたも同じような経験があるかもしれません。
今日は、“演じてしまう自分”から抜け出すヒントをお話しします。
■ なぜ人は「本来の自分」を隠してしまうのか
多くの人が、周りの目を気にして「良い人」を演じてしまいます。
それはその人にとって、生きるために身につけた“生存戦略”です。
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家族に受け入れてもらうため
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クラスで浮かないようにするため
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嫌われないようにするため
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理想の自分に近づこうとするため
幼い頃の経験や、過去の人間関係の痛みが、「ありのままの自分では受け入れてもらえない」という思い込みをつくってしまうことがあります。
そして、背伸びした自分を続けるために、100%以上の力を出し続けてしまう。
その結果、息切れしてしまうのです。
■ 他人の目は「自分の問題」ではない
ここで大切な視点があります。
他人があなたをどう見るかは、相手の問題。
あなたがコントロールできるものではありません。
これは心理学でも、とても重要な考え方です。
他人の評価を自分の課題から切り離すことで、心の負担は軽くなります。
そして実際に、少し勇気を出して“素の自分”で過ごしてみると、
「思ったより普通に周りの人から受け入れられた」
という人がほとんどです。
「良い人を演じなきゃいけない」
という思い込みは、あなたの中にだけ存在していたのかもしれません。
■ それでも合わない環境は、変えていい
もちろん、どれだけ自分らしくしても、どうしても合わない環境はあります。
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家族との距離が近すぎる
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職場の文化が合わない
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地域の価値観がしんどい
そんな時は、環境を変えるという選択肢も考えてみてください。
大人になれば、一人暮らしをすることも、職場を変えることも、住む場所を変えることもできます。
「環境を変える」は逃げではありません。
あなたがあなたらしく生きるために、自分を守る手段です。
■ 演じ続けることは、自分を大切にしないということ
“本来の自分ではない自分”を演じ続けると、どこかで心が疲れてしまいます。
それは、自分を大切にしていない状態とも言えます。
演じることが当たり前になりすぎて、
「どれが本当の自分なのか分からない」
と感じる前に、一度立ち止まってみましょう。
■ では、どうすれば「自分らしさ」を取り戻せるのか?
ここからは、臨床心理士としての視点も交えて、今日からできる小さなステップをご紹介します。
① 小さな“本音の実験”をしてみる
いきなり全部を変える必要はありません。
まずは、ほんの少しだけ本音を出してみましょう。
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友達に「今日は疲れてるから帰るね」と言ってみる
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会議で一言だけ意見を言ってみる
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無理な誘いを断ってみる
小さな成功体験が、あなたの心に「大丈夫だった」という安心を積み重ねてくれます。
② 自分に優しくする(自己肯定感の土台づくり)
「演じてしまう人」は、他人には優しいのに、自分にはとても厳しいことが多いです。
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できたことを1つだけ書き出す
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失敗した自分を責めない
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休むことを許す
こうした“セルフコンパッション(自分自身を慈しむこと)”は、心理学でも効果が実証されています。
③ 境界線(バウンダリー)を引く
「いい人疲れ」の多くは、断れない・背負いすぎることから生まれます。
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できないことは「できない」と言う
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自分の時間を守る
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他人の感情まで背負わない
これは冷たい態度ではなく、あなたが健康に生きるための大切なスキルです。
④ 合わない環境から離れる勇気を持つ
あなたの問題というよりも、環境との相性が悪いだけということもあります。
「自分らしくいられる場所」を選ぶことは、人生の質を大きく変えます。
■ 最後に:あなたは、演じなくても愛される
この記事を読んでいるあなたは、きっととても優しく、周りを大切にしてきた人です。
でも、どうか忘れないでください。
あなたは、演じなくても愛される価値がある。
そのままのあなたで、生きていい。
肩の力を抜いて、少しずつ“本来の自分”に戻っていきましょう。
周りを大切にするのと同じように、自分自身も大切にしましょう。
あなたがあなたらしく生きられる場所は、必ずあります。
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