RUNのこと。 | サカナナ―庄子裕衣オフィシャルブログ

RUNのこと。

お座敷コブラ13畳目公演「RUN ver.3.0」

たくさんの応援に支えられ、過日無事に幕を下ろしました。

ご来場、誠にありがとうございました!

 

 

「RUN ver.1.0」から足掛け6年。

その間それぞれのフィールドで活躍されてきた仲間からの学びは尽きません。

楽屋の笑い声に気をつけなければいけないくらい仲良しでも、慣れ合って舞台上をおろそかにする人はなく、毎日もっといいものを、もっと集中して、もっとまっすぐにお客様へ。

友達なら、他に気の合う人もいるでしょう。でもRUNを演らせていただくなら、これ以上信頼できる味方はあり得ない。

私はこの座組が大好きです。

シリーズを通してこの場所との出会いをくれたお座敷コブラさん、スタッフの皆様とお客様に、心から感謝しています。

 

塩図賢人役、鹿島良太さん。

台本上は1ページ半の短いシーン、その稽古に繰り返し付き合って下さった心の大きな先輩です。

今回初めてご一緒させていただいたのですが、どんな時も丁寧な物腰で、成熟した役者さんでいらっしゃいながら決して手を抜かない方。

立っているだけでオーラが見えるような存在感! 本当に尊敬しています。

 

岩淵みき役、小宮凜子ちゃん。

ver.2.0までは鉄の女だった岩淵管理官。今作で彼女が内に秘めた熱い正義に触れ、胸を震わせた人が大勢いるはず。

演じる凛ちゃんは役とは真逆の、ほんわかした優しい女の子なのです。

たくさん相談にも乗ってもらって、すごく頼りにしていました。

 

そして私は法務大臣・方薙万里を演じました。

主人公・塩図希という突出した個に対して、国、世間という全の象徴だと解釈しています。

現実のさまざまな事柄とリンクする時期だったこともあり、映像の資料なども参考にしました。

 

以上三名、勝手に「チーム権力」と名づけております(笑)

お二人と同じ板の上に立たせていただき、とても光栄でした!

 

 

柏木英雄役・丸山泰右さんプロデュースのおにぎりTシャツを着る女子楽屋の人々。

 

ver.2.0でゾンビとゾンビハンターを演じた一味、原作者の先生を囲んで。

 

はじめましての可愛い人たちと。

 

 

総勢28名、シリーズ合計では40名を超えるキャスト扮するキャラクター、その数だけ物語があります。

お芝居の見かたは人それぞれ。

感じ方も人それぞれ。

でもきっと、あなたの心に何かが残った「かもしれない」。

その希望のために私たちは今日まで演じ、明日からも演じていくのだと思います。

6年間、本当に、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

少しだけ私のこと。

RUNのステージは私にとって、物理的にかなり広い空間です。

声の仕事ではあまり意識することのない「いる」という作業がうまくいかず、子どものようにどうしていいかわからなくなってしまうことがありました。

そんな時、演出助手の方が撮影して下さった稽古の動画にはとても助けていただきました。

演出の伊藤裕一さんの指摘は解りやすく、アドバイスは多様です。人物の動きに注目してTVドラマを見たり、姿見で自分をじっと観察したり、普通のことを普通にできるようになるために、手探りながら大変勉強になる日々でした。

演技中に自然と溜息をついて、「あ、ようやく息ができた」と気づいた時は嬉しかった。

当たり前のことさえ下手な私なりに、方薙さんが、イノルが、服部さんが、ちゃんと普通に、皆さんに届いていますように。