楽しいスキー その10 | シャイなおっちゃんの日記(不定期)

楽しいスキー その10

 私は焦りまくっていたが、間もなく松代パーキングエリアの案内標識が出てきた。神の助けだ~。松代PAは更埴JCTよりも手前にあるようなので、ヒロさんもPAに入ってくれればいいのだが・・・。いずれにせよ、松代PAで善後策を練ることにしよう。


 松代PAの入り口の所に来ると、ヒロさんの車の左ウインカーが点滅した。分かってくれてるなぁ。思ってもいなかったアクシデントに行き先を阻まれてしまって、やっぱり一人では少々不安があったのである。道路情報の収集・分析のためには一人より二人のほうが動きやすく、かつ、相談できるので安心でもあるし。


 選択肢は3つであるこの辺りで高速を下りて、長野市内で泊まるか通行止めが解除されるまでこの松代PAで待つかなんとか回り道をして甲府まで行ってしまうか、である。①か②かは決断の問題、③は適当な回り道があるかどうかの問題である。


 松代PAに無事に入れて、すぐに車を駐めることができたということは、長野道の事故が起きたのは比較的新しいということだと考えられた。そうだとすれば、事故処理が終わって通行止めが解除されるまで、少なくとも3~4時間ぐらいは待たされるのではないかと見当を付けた。すると、私としては②は選択肢から外してしまいたい。


 余談だが、高速道路で事故を起こしたり、故障で、渋滞を発生させた奴には、被害を受けた人の高速料金を賠償させるなどのペナルティーを与える必要があると私は思う。「被害者」の範囲が不明確だとか、どの範囲で賠償させるのかとか、その莫大な賠償責任のために破産してしまうとかいう問題はあるであろうが、こういうバカ者のせいで予定を大幅に狂わされてしまうことには本当に腹が立つのである。


 地図を広げて回り道を探してみた。この地域でこの雪道であるから、一般道は論外である。高速道路で甲府まで回り込もうとすると、上信越自動車道から関越自動車道で鶴ヶ島JCTまで行き、圏央道で八王子に抜けて、中央自動車道で甲府まで行くという道程になってしまう。遠いなぁ


 私たちはPAの軽食売り場の席に着いて、私とヒロさんとで地図を見、向かい側にはあかねちゃんと信くんが座っていた。浅子さんは、たこ焼きを買ってくれて、みんなの分のお水を持ってきてくれているところであった。その時、ヒロさんが、ウチに来るか?、と言ってくれたのであるっ! おおっ、それはありがたい! 確かに、圏央道まで戻るのであれば、東京まではもう一足である。しかし、浅子さんも疲れているであろうから、これ以上ご厄介をかけるのはいかがなものか・・・。


 向かい側のあかねちゃん信くんは、ヒロさんがウチに来るか?と言った瞬間、パッと顔を輝かせた(と私には見えた)。なんてかわいい子どもたちなのだろうか! 私があかねちゃんと信くんに、お家に泊めてもらってもいいかなぁ、と聞いてみると、二人とも、うん、いいよ!、と言ってくれた。なんてかわいい子どもたちなのだろうか! 浅子さんがお水を持って席に戻ってきたので、今日泊めてもらってもいいかなぁ、と断りを入れると、浅子さんは、もちろんいいよ、でも何のお構いもできないけど、と言ってくれた。そんなことを言いながら、何かれとなくお世話を焼いてくれることは分かっているので、申し訳ない気持ちであったが、実際困っている状況なので、お言葉に甘えさせてもらうことにした。ホッとした。


 これで今晩は東京のヒロさんの家に泊めてもらい、明日は東京から中央道で河口湖まで行くことに決めたのであった。やっぱり持つべきものは友だちである。めでたし、めでたし。


(続く)