往年の大女優イングリッド・バーグマン。
波瀾万丈な生涯を送った、実力派の知的女優。
彼女の代表作『カサブランカ』
なんと、その吹替をやらせていただきました。

9月16日(月・祝) 20:00~
9月22日(日)   14:00~
9月30日(月)   15:45~

いずれも、スターチャンネル3での放送となります。
『カサブランカ』には過去に何回か吹替版が作られています。
しかしどれもテレビ用にカットされています。
そのために出てこない役が沢山あったんです。
今回の吹替はノーカット完全版、本邦初です!
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しかも、
9月25日(水)   23:20~
なんと、地上波版の放送もあるという、
役者にとってはなんとも言いがたい...
いち吹替ファンとしては、ちょっと楽しみな企画もあります。
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『カサブランカ』は名作と言われていますが、
見たことのない人は意外と多いのではないでしょうか?
だまされたと思って、一度見てみて下さい。
私も今回、勉強のために多くの白黒映画を見ましたが、
今の映画とは全然違う独特の面白さ、ステキさがあります。
多くを説明しなかったり、画だけで見せる所もあり、
観客のご想像にお任せします、って演出が多いです。
それがなんとも粋な感じでステキに思えるのです。
え!?て思う所で「The end」なんて出て来ちゃうんですよね。
そんなハリウッド黄金時代の作品の中でも飛び抜けて惹き込まれる作品です。
それとアップを写す時の紗のかかった撮り方の美しいこと!
本当にバーグマンは美しいです。

あ、有名な「君の瞳に乾杯」という台詞を生んだのはこの作品です。
名訳と言われていますが、今回その台詞達はどうなったでしょうか・・・?
お楽しみに☆


この役をいただくにあたって、喜びとそしてプレッシャーがあり、
とにかくできるだけの事をしようと沢山資料を集めました。
バーグマンの出演作品を色々観て(字幕で)
彼女の芝居の息遣いや、当時の映画の雰囲気やリズムを自分の中に溜め込んだり、
バーグマンの分厚い本を読んでみたり、
台本とビデオをいただいてからは何度も試行錯誤しながら、
私なりのイルザを作り上げていきました。
収録当日は、東地さんのリックを感じながら
積み重ねて来たことをやりきりました。
東地さんリックは、今までのリック像を覆します。
キザでカッコいいリックじゃありません。
隠された弱さのあるちょっと少年のような部分が垣間見えるリックです。
逆に森田さんのヴィクターがとても大人です。
その間で揺れ動くイルザを、私はどれだけ表現出来たか。。。

どんな風に仕上がっているか、とてもドキドキしてしまいますが
決してDVDにはならない、放送のみの吹替ですので、
是非ご覧になって頂きたいです。

新録と地上派版のキャスト、そして「翻訳の違い」も楽しんでみて下さい。

                       新録       地上派版
ハンフリー・ボガート(リック)      東地宏樹さん    津嘉山正種さん
イングリッド・バーグマン(イルザ)    甲斐田裕子     塩田朋子さん
ポール・ヘンリード(ヴィクター)     森田順平さん    土師孝也さん
クロード・レインズ(ルノー署長)     後藤哲夫さん    青野武さん
ピーター・ローレ(ウガーテ)       ふくまつ進紗さん  牛山茂さん

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