3年前、多くの人に衝撃と感動を与えた新国立劇場の舞台、
『ヘンリー六世 三部作』
三部とも観ると上演時間9時間半という超大作!

鵜山仁さんの演出とそうそうたるキャストが素晴らしくて、
何度も劇場に足を運んでしまった、思い出の舞台。
7回見ました。
その時のブログは→「ヘンリー六世①」(←なんで①だけなんだ自分・・・)
         「興奮して眠れないっ」

そのブログでも、続きの「リチャード三世」が早く見たいと書いてますが、
やっとこ3年の時を経て、ただいま上演中です!!

キャストは前回の「ヘンリー六世」から引き続き、
岡本健一さんのリチャード三世、
中嶋朋子さんのマーガレット、
今井朋彦さんのエドワード・・・
「ヘンリー六世」を観た人は絶対見逃せません!
もちろん、初めての方でも必ず楽しめます!
是非多くの人に見て欲しいな~
公演日程等詳しくはこちら→「リチャード三世」特設サイト

圧巻なのは中嶋朋子さん!
「ヘンリー六世」でも同じマーガレットを演じながらも
一部二部三部それぞれで色々な顔を見せてくれて、本当に魅力的だった!
でも「リチャード三世」のマーガレットは
呪いを振りまく皺だらけのおばあちゃん。
中嶋朋子さんがそのまま続投とは思ってませんでした。
ところが、見事にマーガレットになってらっしゃいます!!
しかも不思議な存在感をお持ちで、
マーガレットの出番をもっと増やして欲しい、ずっと見ていたい。
あの衣裳も素敵です。
思えば4作全てに出てるのは彼女だけですから、
ある意味マーガレットの人生譚でもありますね!

そしてタイトルロール、リチャード三世の岡本健一さん。
今まで見たことないリチャード三世です。
膨大な台詞を完全に自分のものにしてらっしゃいます。
だからシェイクスピアを見ている、という印象はあまり感じないんじゃないかな?
シェイクスピアが描いた数少ない極悪人、リチャード三世。
彼をより人間らしく感じます。
少年のような愛嬌、愛されず信じる事が出来ない愚かさと淋しさ。
見れば見るほど岡本さんのリチャードの魅力はじわじわと心に入り込んできます。

リチャード三世を打ち倒し薔薇戦争を集結させる、ランカスターのリッチモンド。
そこに「ヘンリー六世」のタイトルロールを演じた浦井健治さんをあてたのがすごい。
前作を見てると、特に繋がって「お見事!」と思っちゃいます。

あと、勝部演之さんが4役もこなしています!
3役目の司教さんがかなり好きです。
イチゴ持ってくる人です。

そしてやっぱり演出の妙!
赤い砂の敷き詰められたやおや舞台、舞台中央の盆、
後方のビニールの幕、前方のヘンリー六世時代の遺物。
砂を踏みしめる演者の足音・・・
子供達の登場のさせ方、リチャードの最期。
あんまり言うとネタバレになりそう。。。いやも十分しちゃってる?

今回も休憩込み3時間40分という大作です。
でも、長さを感じさせません!
是非、時間のある方には観ていただきたい!
21日(日)まで、残り12ステージ!
私はすでに4回観ちゃいました☆。
前回もそうでしたが、良い作品は何度見ても飽きません。
毎回発見があって、内容もより分かるようになってより楽しめます。
そんな作品は滅多にありません。
あと何回観られるかな~。

オススメです!!!