『アマデウス』という傑作映画をご存知でしょうか?
サリエリの回想を通して語られるモーツァルトとの物語。
私は何年か前のディレクターズカット版の上映を
高島屋の映画館で見た事があるだけでした。

この作品には、幻の日本語吹替え版があります。
昭和61年(1986年)10月12日にテレビ朝日で放送されたものです。
この吹替え版の大ファンだというエコーの竹若さんと話しているうちに、
そのディレクターであった佐藤敏夫さんちで『アマデウスを見る会』をやろう、
という話になり、なんとも奇跡的な会が開かれました!

3時間近い作品ですが、食い入るように見続けてしまいました。
この吹替え版のすばらしい事!
字幕完全版を見た時が若かったのもあるかもしれませんが、
この吹替えを見て、こういう物語だったんだとはっきり理解する事が出来ました。

サリエリを演ずるF・マーリー・エイブラハムはこの作品で主演男優賞を受賞しています。
その声を、日下武史さんがあてています。
モーツァルトはトム・ハルスが演じ、主演男優賞にノミネートされました。
その声を、三ツ矢雄二さんがあてています。
この2人の掛け合いの見事な事!!
大人になった私が見ても、吹替えに全く見えません。
向こうの役者が喋っているように見えます。

終盤、この2人が葬送曲を口ずさみながら作業するシーンがあるのですが、
当時の台本を見せてもらったらちゃんと全部カタカナで書いてあって、
(しかも当時の台本は全部手書き!)
それをお二人は全部拾って合わせてるんです。
その音楽的な掛け合いに脱帽でした。

この吹替え版、またテレビ朝日で放送してくれないかな。
また何度でも見たいです。
ディレクターの奥様が、見ながらでも食べやすいようにと用意して下さった
特製カツカレーやサラダをほおばりながら、
25年前の作品を当時のディレクターと一緒に見て、
大先輩の声と芝居に魅了される。。。
すばらしい体験でした。

間に流れる昔のCMも面白かったです。
エアコンは50万円でした、ビックリ!!

ちなみに他のキャストは
アントニオ・サリエリ          :日下武史
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:三ツ矢雄二
コンスタンツェ・モーツァルト      :宮崎美子
皇帝ヨーゼフ2世            :金内吉男
国立劇場監督オルシーニ=ローゼンベルク伯:羽佐間道夫
ボンノ宮廷楽長             :富田耕生
宮内庁長官フォン・シュトラック伯爵   :嶋俊介
ファン・シュヴィーテン男爵       :阪脩
レオポルト・モーツァルト        :小林修
フォーグラー神父            :神谷和夫
エマヌエル・シカネーダー        :池田勝
コロレード大司教            :大木民夫
カヴァリエリ              :小宮和枝
ウェーバー夫人             :京田尚子
メイド ロール             :玉川紗己子
                     北村弘一
                     近藤多佳子
                     小島敏彦
                     田口昴
                     小関一
                     西村知道