前回のブログからすでに9日が過ぎました。この期間にオリンピックが始まりましたが、オリンピック開始とともに前回の小山田圭吾さんの「障害者いじめ問題」は少しづつ下火になってきたようですね。

 

 今回はわざと時間をずらしてこのブログを書いています。それは皆さんの「記憶の風化」を防ぐためです。

 これだけ毎日毎日様々な情報が目まぐるしく入ってくると、小山田さんのような国際レベルの問題が起こったとしても、時間と共に皆さんの記憶から「障害者いじめ問題」が少しづつ薄れてきてしまっているのではないでしょうか?

 

 「人の噂も七十五日」という諺もあるくらいですから、世間でどんなに大問題になって大騒ぎしてもそれは一時的なことで二、三ヶ月すれば皆さんの記憶の中から次第に消えていき、話題にのぼらなくなってきます。英語では似たような言葉で、"A wonder lasts but nine days.(驚きも九日しか続かない)” というものがあるようですが、情報の流行り廃れも激しい時代で連日似たような問題が起きると、だんだん感覚が麻痺して「ああ、またか。」と驚きも九日どころか一週間も続かなくなってきています・・・。

 

 実際、今回のブログを書くまでの数日間の間に様々な人権問題が起こっています。

 

 小山田さんの過去の「障害者いじめ」が公に拡散されたために7月19日に辞任(オリンピック開催4日前)、翌日7月20日には東京2020 NIPPOフェスティバルに参加予定だった絵本作家 のぶみさんが辞退(オリンピック開催3日前)、7月22日には五輪開会式ディレクターであった小林賢太郎さんのユダヤ人大量虐殺ごっこ発言の「ホロコースト揶揄問題」で解任(オリンピック開催前日)という前代未聞の不祥事が次々と噴出しました。

 

 

これは全て「人権」に関する問題です。

 

 実際オリンピックが開催され日本で金メダルラッシュが続くと、あれだけ騒いでいた小山田さんの問題もさほど気に留めなくなるだろうな。というタイミングを狙って今回は「オリンピック憲章」について、次回は「戒律と法律」について私なりの意見を書いていこうと思っています。

 

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 オリンピック憲章 より抜粋 

最新のものは2020年7月17日から有効)

公益財団法人日本オリンピック委員会

オリンピック憲章

(↑ こちらをクリックすると移動します)

 

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【国際オリンピック委員会】

 

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【国際競技連盟】

 

 

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【国内オリンピック委員会】(日本)

 

 オリンピック憲章において「国際オリンピック委員会=IOC」・「国際競技連盟=IF」・「国内オリピック委員会=NOC」の3つの組織は「オリンピック憲章を遵守する義務がある。」と明記されています。
 
 このオリンピック憲章の規定に添えば、「障害者いじめ」問題の小山田さん、のぶみさん、小林健太郎さんはオリンピック憲章で掲げられている「人を尊重する」という部分において国の代表として相応しくなかったということで、辞任・辞退・解任は仕方ないことだと思います。
 
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【憲章】
 ① 重大な事柄に関するおきて。
根本的な原則に関するきまり。
 ②  憲法の典章。
 
【憲法】
 ①  国家の基本的事項を定め,他の法律や命令で変更することのできない,国家最高の法規範。
 ②  物事の大原則となる約束事。きまり。おきて。公正であること。公平であること。また,そのさま。
 
【法律】
 ①  社会生活の秩序を維持するために,統治者や国家が定めて人民に強制する規範。法。
 ②  憲法に基づいて国家の立法機関により制定される成文法。
 
 ①  仏の説いた教えと信者の守るべき規律。教えと戒律。
 ②  仏の説いた戒律。
 
【規範・軌範】
 ①  行動や判断の基準・手本。
 ②  単なる事実ではなく,判断・評価などの基準としてのっとるべきもの。準拠。標準。規格。〔類義の語に「模範」があるが,「模範」は見習うべき具体的な例の意を表す。それに対して「規範」は行動したり判断したりするときの従うべき基準の意を表す〕
 
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【オリンピック憲章で最も重要とされているもの】
 
 
 
オリンピック憲章が
尊重する価値と原則
 
 
 
 
憲章の欠くことのできない要素である
「倫理規定」
 
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【オリンピック・ムーブメント
《オリンピック・ムーブメントの構成と全般的な組織 》
 
 オリンピック・ムーブメントは、国際オリンピック委員会の最高権限と指導のもと、オリンピック憲章に導かれることに同意する組織、選手、その他の個人を包含する。
 
 オリンピック・ムー ブメントの目的はオリンピズムとオリンピズムの価値に則って実践されるスポーツを通じ、若者を教育することにより、平和でより良い世界の構築に貢献することである。
 
《各IOC委員は以下の義務を負う。》
 オリンピック憲章、倫理規程、その他のIOCの規定に従う。
 
IOCは新委員が式典において以下の宣誓を行い、自身の責務を果たすことに同意することで、新委員を受け入れる。
 
 「私は国際オリンピック委員会の委員に選ばれたことを誇りとし、委員としてのあらゆる責任を負います。 私は全力を尽くしてオリンピック・ムーブメントに貢献します。私はオリンピック憲章を遵守し、 IOCの決定を受け入れます。
 私は常に商業的・政治的利益に関わることなく、また人種的、宗教的な考えに左右されず活動します。私はIOC倫理規程をすべて遵守します。私はあらゆる形態の差別と戦い、どのような状況においても国際オリンピック委員会とオ リンピック・ムーブメントの利益を促進するため、献身的に努力することを誓います。」
 
 
● 国内法、商標登録またはその他の法律文書が、オリンピック・シンボル、またはその 他のオリンピック資産の法的保護をNOCに許可する場合でも、NOCがそのことで得られる権利を行使できるのは、オリンピック憲章に従い、IOC指示に従う場合に限られる。
 
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 選手個人の能力の高さで勝敗や順位が決まりますが、オリンピック・パラリンピックでは能力以上に人としての「倫理=道徳」と国を代表としての「品性」が求められます。
 
 特に主催国である日本は世界の代表としての倫理観や品性が求められますが、代表となる日本で人権問題が起こること自体がこのオリンピック憲章に違反していることになります。同時に主催国の国民でもある日本人も世界から注目されているという部分においては一人一人に「倫理観」「道徳観」や「品性」を求められていると思います。
 
 次回は「戒律と法律=オリンピック・パラリンピックを開催する意義」を私なりの視点で書いていこうかと思います。
 
《追記》
 五輪真っ只中でのオリンピック選手の不適切な行動、オリンピック選手に対する国民の誹謗中傷、緊急事態宣言延長の国の代表たちの無責任な発言・・・。
 毎日のようにネット上では誰かに対する誹謗中傷や批判・嘘偽りだらけです。それが事実であったとしても、意見するにしろ人を傷つけるような言い方、国民の生活を無視した身勝手な発言はこの「倫理観」「道徳観」「品性」からかけ離れているような気がしてなりません。
 
 それこそオリンピックで日本が掲げている「多様性と調和」とは一体なんだろうと思ってしまいます。どんな意見や発言であれ、まず相手の立場を考える・思いやりを持って関わることが大切なのではないでしょうか?(言葉はとても怖いです。使い方を間違えればその一言で相手殺すこともできる凶器になるのですから・・・。だからこそその言葉が相手にどのような影響を与えるかを考えながら言葉を選ぶ発言すべきだと思います。)
 
次回:
⑷【戒律と法律】
オリンピック・パラリンピックを開催する意義
に続く