前回のブログで仙台筒の4匁とほぼ同寸の銃身を米国のライス・バレルズから注文することにしていたが、メッセージを送ってから何の音沙汰もない。考えてみれば前回もメールを数通送ってそのまま無視されていたのを思い出したガーン

 

これは大変遺憾なことではあるが、日本人の名前で米国の銃関係の事業に連絡をかけると通常無視されるか、門前払いを食らうのが普通である。米国のライフル愛好家の多くは日本の印象を真珠湾攻撃との結びつけがちで、また福島の鉄炮の復元の初期のブログでも記述したが、「日本人は鉄砲を知らない、余計なことをする前に”アメリカの博物館”に寄付しろ」という考えが強いのだ。

 

宮城のカンファレンスに参加した鉄砲研究者のビーチ氏や、戦国時代の甲冑の復元にいそしむゲーツ君はいわゆる親日米国人であり少数であるがそういう方もいるという事も記述しておきたい。

 

情けない事であるが、今回もオクラホマ州の甲冑師アーサーゲーツ君に助けてもらう事になった。事情を話すと彼は快く助け舟を出してくれ、メールを同じ内容でその夜に送ってくれた。翌朝、アーサー君が目を覚ますとすでに返信があり、ライス・バレルズが特注の銃身を作ってくれることになった。無事銃身の製作依頼、購入手続きが完了したが、製作には4か月を要するという。夏が終わったころ届く。これから台木を切り出し、寸法にあった粗削りなどを行い乾燥させておこうと考えている。

 

しかしこれはやはり今年中の伝統工法の復元をすべしとお天道様が言っているのかもしれないと思う次第である。伝統工法の銃身製作に必要なものを取り揃えている。これは個人の企画では難しいので、コミュニティを上げてできないか考えている。