12年ぶりに喫茶パーラーへ行った。カナダに移住してからは倹約一筋。経費で落ちる接待会合以外では酒も飲まない。


今回初めて友人の誘いで町随一のパーラーへ招待していただいた。


一本三千円の葉巻。いつもであれは5ドルの買い物に1時間悩む程のケチであるが、せっかくのお誘い。勧められるママに購入。



常連の皆さんの中、オーバードレス(本来のドレスコードよりめかす事)だったが、メンバーは喜んで歓迎してくださった。


私はネクタイにスーツの方が気がしきしまって良いのだ。今日も着物は形見分けで頂いた大叔父のおさがり。


祖母の家にやっかいになっている頃第一ボタンを締めないと表へ出してもらえなかった。校門前で外したのが懐かしい。その間の祖母の教育ですっかり身なりを整える事の方が安心する様になった。靴磨き、髪型、服装、ノリのかかった白シャツ。身なりに関しては本当に厳しかった。流石の憲兵隊隊長の娘さん。


グループの皆さんは大物揃い。タジタジしながらも皆さんとこの街の未来や西洋東洋哲学、鉄砲について語り合った。


タバコを初めて吸ったのは大学生の頃。F1の影響でマルボロ。カバンの中を祖母に見られて叱られた。シャツの匂いで気づいたと言う。


その数年後今の奥さんに出会いタバコは辞めた。


こんなちょっとした事で祖母の思い出を懐かしむ私だった。