日本には戦前まで紀元節と呼ばれる節句があった。現在は建国記念の日とされているがこの日は中国の太陰暦の1月1日がグレゴリオ暦の2月11日(辺り)であるのでこの日が祝日になっている。
今から2684年前の紀元前660年神武天皇は太陽の象徴である八咫烏の導きで豊葦原乃瑞穂の国(とよあしはらのみずほのくに)を平定した。よってその日を建国記念日としたと言うわけだ。
庶民の武家や農家ではもっぱら五節句を祝っていた様であるが、明治時代になり宮中の節句が一般に紹介される形で紀元節が明治6年に制定された。
明治10年には紀元節を祝う祝詞が作られて神武陵に奉納されたそうだ。
その祝詞がこちら。
祝詞と言うのはとにかく大和言葉で読むので現代の日本人にはあまり馴染みがないかもしれないが江戸時代まではごく一般的に使われている読み方でもあった。明治以後漢語音読みが多くなり、現在では一般の人からすると祝詞は読みづらいだろう。
大和言葉では「天皇」は「古くはおおきみ、奈良時代からすめらみこと」「外国」は「とつくに」などなど。ただ仏教のお経に比べるともちろん日本語なので聞いていると理解できると思う。
日本にはこういった祝詞が数多く存在しており、読み始めると心が安らかになる。
皆さんもぜひ一度日本の国土を祝い、五穀豊穣を願い、うぶずなの神々の御恵みを拝み祀ってみるのもいいかもしれませんね。
神武天皇祝詞出典
