これは牛乳がゆである。次男坊の私は幼少の頃明治40年生まれの曾祖父母に面倒を見てもらっていたのだが、お昼になるとこの牛乳がゆが出てきた。曽祖母がこれを作り出すとラクトースが蒸発する事で甘い香りが家に漂い、食欲をそそった。古いご飯と同量の牛乳を煮詰めただけなのでどちらかと言うと牛乳オジヤである。
お焦げがたまに味に深みを与えてなんとも懐かしい味だ。牛乳がゆと梅干しのセットはインターネットで調べても全く出てこないのでもしかすると曽祖母の創作料理かもしれない。
もしかすと西洋好きだった曽祖父がどこかの洋食レストランで食べたリゾットを想像で曽祖母に作らせたものかもしれないし、昭和初期の主婦の友と言う雑誌に紹介されていた簡単レシピの一つで彼らの世代ではよく食べられていたのかもしれない。
口腔外科手術を最近して硬いものが食べれない妻のために、十数年ぶりに作ってみたが牛乳好きの妻は気に入ったようだ。
